最後の駅の向こう

何でもすぐ忘れる人の特に記憶に残しておきたいライブの簡易レポートと趣味のレビューの予定。あくまで予定。

20190417/cinema staff×アルカラ split EP「undivided E.P.」RELEASE TOUR~ EXTRA~A.S.O.B.i 2019~@EX THEATER(&ツアー初日のメモ付)

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2018年6月にリリースされたcinema staffとアルカラのスプリット「undivided E.P.」リリースツアーの追加公演。災害や飯田さんの休養を経て、まだツアー本編もファイナルを迎えていないけれども。

東京公演はツアー初日として既に8月に終了していて、自分が行けるのはその東京公演のみだったので、この楽しいツアーに再び参加できると分かった時には本当に嬉しかった。



この日はcinema staffが先攻。


into the green

いたちごっこ

great escape(イントロのみalternate ver.)

borka

熱源

あのスポットライトを私達だけのものにして

新曲

Aカップ巨乳

チクショー~ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト~チクショー

first song(at the termimal)

theme of us


into the green、初っ端から三島さんと辻さんは息ぴったりな様子で頭を振る。サビの入り一瞬だけステージを緑に照らすという照明が斬新だった。

2曲からいきなりいたちごっこという選曲にはもちろん、サビで青とピンクの照明が点滅するという派手な演出にも驚く。上手端からは久野さんの手元がよく見えて、とてもしなやかな手の動きに目を奪われる。

great escapeはイントロのみalternate ver.で演奏されていた。この2マンで披露されるとシャドウの歌詞はアルカラに対して歌っているようにも聴こえた。勝手な解釈かもしれないけれども。


borka、今更ながら久野さんのなかなか見えない手元がよく見えたことでゆったりとしたメロディーに対してドラムの手数は多いんだなという新しい発見。飯田さんと三島さんの重なった歌声が天井の高いこの会場全体に拡がってゆく様が美しかった。

そのままドラムで繋ぎ、熱源へ。跳ねながら弾く辻さんがとても楽しそう。

あのスポットライトを私達だけのものにして、これも驚きのセトリ入り…だと思ったけれど、A.S.O.B.iの歌詞に出てくるからか。

3月にも披露された新曲では辻さんがSGに持ち替える。聴き違いでなければ 海 が歌詞に多く出る為か、ステージは淡い青になったり深い青になったり。とても明るい曲調。


また飯田さんが話し始める。太佑さんは化け物、音楽の化け物であると。(前日とかにどれだけ飲んでても…的な前置きだったか)リハに入ると完璧に決めてくるからと。

それから、12月の公演、災害で延期になった分が結果的に飯田さんの休養と被ってしまった公演について。12月に入って2バンドで集まって、何かやろうという話になった時に飯田さんは正直、キャンセルにしてくれと願ってしまったこと。どうして自分が居られないんだろうか、と。そんな風に思ってしまうくらいに楽しいツアーだったということ。飯田さんは気を遣ってか時折優しい表情を浮かべていたようにも見えたけれど、その時の飯田さんの悔しさを思うと全く笑えなかった。それだけに、無事に復帰してこうしてステージに立てている嬉しさも察することができる。


次の曲に入る前に辻さんが飯田さんに何やら耳打ちしていて、次ちょうど悔しい気持ちの曲だった、これ辻が言って、って言った、という飯田さん。辻さんは両手で顔を覆いながら爆笑。

Aカップ巨乳からチクショー、間奏後にはミ・ラ・イ・ノ・オ・トのサビを挟み、再びチクショーへ。チクショーの中にアルカラの曲のリフが大量に入っているので、メドレーみたいで面白かったのと、どんな曲でもこの4人が演奏すればシネマの色に染まることに改めて驚かされる。そこからundivided E.P.繋がりでfirst song(at the termimal)へ。「2018」は「2019」に変えて歌っていた。

theme of usでは「アルカラに繋げます」「岐阜県cinema staff!!」と宣言してから曲へ。辻さんが合間にビールを飲んでいてリラックスした感じ。イントロ前には飯田さんがこの日初めて上手の端まで出てきてくれたり、辻さんもサビ前で上手端まで来てフロアを見渡しながら弾いていた。最後に三島さんの機材に何かあったのか?辻さんが何やら様子を窺うような感じだったけれど無事最後まで弾ききる。


序盤のMCだったか、飯田さんが今回の追加公演は去年のツアー中に決まったと話していた。去年6月に出したアルバムのリリースツアーがまだ終わってない、みたいな話も出てきたけれども。そして2020年、2021年になってもまたやりたいと。

辻さんが太佑さんに舎弟のようにくっついていたという話もあった。MCでツアーのことを話す飯田さんは本当に楽しそうだったから、2020年もやりたいというのは本当に実現するかもしれない。



後攻、アルカラ。

ステージ上手にはギッフィーが乗ったオレンジキャビのアンプが移動してきていた。ということは、そういうことか。


さすらい

やるかやるかやるかだ

サースティサースティサースティガール

ギラリちゃん

水曜日のマネキンは笑う

ボイジャー

great escape

アブノーマルが足りない~チクショー

はじまりの歌

半径30cmの中を知らない

ミ・ラ・イ・ノ・オ・ト



theme  of usでのシネマからの言葉を受け、太佑さんが「兵庫県神戸市からきましたアルカラです!!」「遊ぶぞ~~!!」と見事に繋いで始まったのは、さすらい。ライブ終盤に来ることの多いこの曲をいきなり持ってくるという飛ばしっぷり。

やるかやるかやるかだ、サースティサースティサースティガールに続き疋田さんがツーバスに挑戦したという紹介からギラリちゃん、元々ただでさえ重たい疋田さんの音はこのおかげで更に威力を増す。

それに水曜日のマネキンは笑う が続く。アルカラのシャープなかっこよさが前面に出ている3曲。また、水曜日のマネキンでは為川さんがフロアを撃ち抜くような鋭い眼差しを向けていて、颯爽とした身のこなしと合わせこちらの目を奪う。


太佑さんの優しいアコギの音から始まったボイジャー。明るさを落としたステージが物寂しさや孤独感を表すかのよう。

ギターを置き、バイオリンを構える太佑さん、そしてgreat escapeへ。イントロが終わるとバイオリンを手放してピンボーカルに。ハンドマイクで歌う太佑さんはよく観るけれど、マイクスタンドを使うのは珍しいな…と。アウトロでは再びバイオリンを弾き、(バイオリンが出てきたタイミングが確かここだけだったから合ってると思うが)曲が終わるとgreat escapeが終わると太佑さんがHYPER CHANTのメロディーをバイオリンで!

アブノーマルが足りない、途中で呼び込まれた辻さんが「チクショーチクショー!!!」と叫ぶとそのままチクショーへ、辻さんはここまでギターを持たず、ゲストボーカル状態。太佑さんのマイクで歌っていたが、あまり声が出ていなかった気が…笑(このあとに曲の途中からチクショー始めたのは、初めてですと言っていたからまさかアドリブだったのか…!?)

辻さんがゲストボーカル、からゲストギタリストに変わってはじまりの歌~半径30cmの中を知らない まで。

ステージから辻さんが為川さん、太佑さん、下上さんに一声かけながら退場すると太佑さんが「辻が順番に挨拶してくれたけど疋田にだけしてない」といじる。最後に別れの歌を、というような前置きを入れてミ・ラ・イ・ノ・オ・トで締める。


MCはほぼ失念してしまったが、飯田さんがこのツアーについて「2020年、2021年になってもまたやりたい」と言っていたのを受け、「夏の終わりと共に終わるはずだったツアーが冬を越え桜が咲き…そして散り、そろそろ藤の季節でしょうか、そして平成を超えることとなりました!!」更に「めしくんが2020年、2021年もやると言ったからこのツアーはオリンピックも越えることが決定しました!!」と言いながら謎のポーズをし、「これは肩甲骨を伸ばしてるだけです!」なんて言っていたか。最後は茶化していたが、飯田さんと太佑さんの様子を思い返すと本当にこのツアーがまだまだ観られるのではないか、という期待が膨らむばかり。



アンコールではアルカラcinema staff全員が思い思いに楽しみながら音を奏で歌う、楽園のようなステージだった。東京公演しか観に行けなかった自分は、もうこの光景を観られることは無いと思っていた。夢のようなステージだった。

そんな訳で8人が思い思いに楽しんだ結果、あまりにも情報量が多くまとめることが最早不可能なので、箇条書きで置いておこうかと思う。曲はA.S.O.B.iと、本当に急遽入れられたらしい、交差点。袖のスタッフさんに時間を確認していた様子だったので。


下手から

三島さん キーボード&ギター

下上さん ベース

疋田さん ドラム

太佑さん ボーカル

飯田さん ボーカル

為川さん ギター

久野さん ボンゴ

動き回る辻さん ギター

という並び


・ビール片手に出てくるメンバー達

・下手のベース2人はサングラスをかけ、下上さんは白いキャップも被り、並ぶとやっぱり絶妙なうざさ(下手がうざい の表現はご本人が使っているので、ご容赦を)

・太佑さんは8月の恵比寿で着ていた、下半分が透けてるワンピースの色違い、黒?

・遅れて出てきた辻さんが、太佑さんが8月に着てたワンピース、下にはスカートまで穿いて現れる。つまり太佑さんと辻さんがお揃い。フロア爆笑

・太佑さんと飯田さんがクラウドファンディングやろうとか、参加するとタオルに似顔絵入れてもらえるとかタオルを50枚(?)貰えるなどと言い出す

・普段優しいcinema staffのスタッフさんが先程の様子を見て「辻、歌下手やな~」と言ってきた、という話

・その間に下手の2人を撮り始める疋田さん

・その後に上手の久野さんをピンで撮り始める疋田さん

・このツアーは飯田さんの新しい扉を開けている、という話

・大阪で初めてタオルを回した飯田さん、曰く「楽しい」

・ツアーではみんなで缶ビールを開けるのが恒例らしく缶ビールを用意していた数人の客に太佑さんが分かってきたな、的な一言

・乾杯の前に既に飲んでるメンバーがいた(らしい、見えなかった)

・マイクと缶ビールを持って、プルタブ開ける音をマイクで拾いたくて、でも持ち方が定まらずしばらくあたふたしていた飯田さん

・スタッフも呼び込み乾杯。20歳の女の子のスタッフさんは金庫持ちながら登場し、すぐ物販行くつもりだった?などといじられる(かわいい)

・曲中で「アブノーマルが足りなーい!!」と歌うも疋田さんのドラムが着いてこないため2回くらい歌い直しをさせられていた辻さん

・ギターソロ三島さん

・久野さんにギターを持たせる辻さん

・ギターを弾こうとする久野さん

・ボンゴを叩く辻さん、それに加わる為川さん、更に久野さんも加わり最終的に3人でコンガを囲んで一緒に叩く

・曲の合間を縫って器用にビールを飲む疋田さん

・どっちの曲だったか忘れたが、上手端まで来た辻さんが笑顔でインナーにしてたスカートのスリットを見せてくる、更にスカートを捲って足を見せてくる

・A.S.O.B.iの最後で上手端まで移動し、何故かクラウチングスタートからステージ真ん中へダッシュ→ジャンプをして最後の音を仕切る久野さん

・交差点はROSIERバージョン

・為川さんのセミアコと久野さんのボンゴの音が何だか軽快で面白過ぎる交差点

・美し過ぎる飯田さんの「私だけを見ててよ」

・交差点の最後で上手端まで移動し、何故かクラウチングスタートからステージ真ん中へダッシュ→ジャンプをして最後の音を仕切る久野さん

・最後に2人だけになった太佑さんと辻さんがじゃれ合うようにお互いの腕を掴みながらそのまま退場、ライブ終了


これでも半分以上取りこぼしているはずだけど、これだけでも如何にステージ上がフリーダムな状況だったかお分かり頂けるだろうか。出演者全員がここまでリラックスして楽しんでいる、だから観ているこちらも気楽に楽しめる。

ツアーは延期公演が終わったら一旦止まるけれど、またやりたいと言った飯田さんの言葉を信じて、楽しみに待ってますから。



******************

おまけ

20180803/cinema staff×アルカラ

split EP「undivided E.P.」RELEASE TOUR~A.S.O.B.i~@LIQUIDROOM


ツアー初日、ネタバレに配慮して何処にも載せなかったメモを折角なのでここに。

セトリとアンコールしかありませんが。



アルカラ


はじまりの歌

半径30cmの中を知らない

サイケデリンジャー2

シェイクスパイ(ソロ回し有 アンコール為川裕也)

サースティサースティサースティガール

水曜日のマネキンは笑う

great escape

アブノーマルが足りない

やるかやるかやるかだ

チクショー(下上さんのチクショーチクショー)

さすらい(ラスト辻さんダイブ)



cinema staff


great escape

theme of us

エゴ

奇跡

pulse

青写真

into the green

君になりたい

西南西の虹

Aカップ巨乳

チクショー

HYPER CHANT

first song(folcaのメンバーさんがダイブ)



アンコール


A.S.O.B.i 

ボーカル 稲村、飯田

ギター 辻、為川(セミアコ)

ベース 下上

ドラム 疋田

ボンゴ 久野

シンセ、ギター(間奏) 三島


メンバーの服装:ビーチに行くならこの格好

飯田 黄シャツに黒短パン

久野 黄ロンT

辻 コラボT

三島 ベージュのハットに白T紺シャツにサングラス

稲村 下半分が透けてるワンピースに短パンサングラス

下上 リメイクっぽいシャツ

疋田 アロハシャツを羽織る

為川 コラボT?に黒ベースボールシャツを羽織る


三島さん、BECKみたいと言われ

久野「ミシマ・インティライミ

飯田「下手がうざい」


A.S.O.B.iは台湾で買った音の出るおもちゃのメロディを解読して生まれた

A:アルカラ

S:シネマ

O:沖縄

B:BEER

i:Island

ただし後付け

20190414/9mm Parabellum Bullet“東西フリーライブ”@日比谷野外大音楽堂 2部

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9mmの結成15周年を記念して東京と大阪にて開催される「東西フリーライブ」 まずは「東」公演から。

当初は1回の公演予定だったはずが、応募が殺到し急遽東京のみ2部制に変更された。普段から9mmのライブによく来ている人だけでなく、折角無料なら観てみたい、久々に観てみるか、という人達も多くいただろうから、そういう人達も観に来てくれているのはとても嬉しいこと。

 

この公演は2016年、2018年の野音公演と合わせて「野音三部作」と位置付けられた。6月にリリースされる映像作品にもまとめて収録される。

結果的に滝さんの休止の大きなきっかけとなってしまった2016年、そのリベンジ、いやそんな言葉を軽く飛び越えるほどの素晴らしいライブで伝説の一夜を作り上げた2018年。そしてそこから更に1年。滝さんもライブを休むことがなくなり、ステージに全員揃った状態で迎えられる15周年記念のライブ。あの素晴らしい光景をまた軽く飛び越えるだろうな、という期待。

 

しかし天気予報は1週間前から雨、と思ったら曇りになったり晴れマークが付いたり。前日には18時頃から降水確率60%の予報が出てしまった。果たしてこの予報をひっくり返すことができるのか。

当日、朝には薄日が射していたが段々と雲が厚くなる。1部の公演中は何とか持ち堪えた。どうか、2部が終わるまで降りませんように…と願い続けた。

 

場内に入ると目に入ってくる、バックドロップのないステージ。今回は自由席ということで、Aブロック前方がまだ空いていたこともあり下手で観ることにした。和彦さんとかみじょうさんは斜めから、卓郎さん、滝さん、サポート陣は横から観るような角度。

開演が近付くと各々の楽器が運ばれてくる。和彦さんは最近お披露目された透明ピックガード付のベース、滝さんは最近のお馴染み、薄いギター。卓郎さんはサンバーストのジャガー?のような見慣れないギター。そして赤いレスポールが運ばれてくる、ということはサポートは為川さんだと分かる。この時僅かに雨粒が落ちてくる瞬間があった。あと1時間あまり耐えてくれ、と祈りながら開演を待つ。

 

定刻になると暗転し、Digital Hardcoreが鳴り響くと15周年仕様のバックドロップが下からゆっくりと上がってくる。和彦さんは黒シャツに黒っぽいデニム、かみじょうさんはスタッフ用と思しきALLAROUNDのTシャツ。為川さんは黒の干支Tか、滝さんは野音Tの黒、卓郎さんは白いシャツに黒ジャケットを羽織っていた。

 

 

Living Dying Message

Survive

Cold Edge

キャリーオン

Everyone is fighting on stage of lonely

モーニングベル

カモメ

名もなきヒーロー

Discommunication

Termination

新しい光

 

(teenage)Disaster

 

 

まずはLiving Dying Message、赤と白の照明がステージ後ろの壁に大きな水玉を描くようで、この晴れ舞台にふさわしいめでたい配色。滝さんはイントロなどはお立ち台の上で一本釣りのようにネックを上げる。和彦さんは控えめに動きながら、左足を軽く前に出してちょっと蹴るように足を動かす。かつて定番曲だったこの曲も、ライブで聴くのは久々だった。今日のセトリどうなってるんだ…といきなり驚かされる選曲。

フリーライブだから定番曲が多めなのだろうか、という予想を完全に裏切ったのは次の曲、Survive!!何年振りに聴けただろうか…。オレンジの照明がステージを熱く照らす。この時だったか、アウトロではお立ち台の上にいた滝さんが途中でぴょんと降りてきて、ステージ前方まで出てきていた。

真っ青なステージに変わったCold Edge、間奏では「日比谷ー!!!」と思いっきり叫ぶ和彦さん。自分の視界には左からバックドロップ、和彦さん、かみじょうさん、卓郎さん、滝さん、その少し奥に為川さん、の順番でちょうど横並びに見えていて、15周年のバックドロップを従えた5人、という並び方が堪らなくかっこよかった。

去年の野音で初披露された曲であるキャリーオン、「声を聞かせておくれ」で卓郎さんが客席を指すような仕草を見せると隣で滝さんが客席をギターのネックで指す。この辺りから和彦さんの動きが段々と派手になってきていた。

 

MCを挟んでEveryone is fighting on stage of lonely、Aメロのカッティングは為川さんが弾いていた。最後のコーラスは滝さんと為川さんの2人で。滝さん不在の間は、かみじょうさんがコーラスをしていたがこの時にはコーラスはせず、大きく頭を振りながら叩いていた。滝さんがいるから、この役目も滝さんに戻ったようだ。

これも久々のセトリ入りとなったモーニングベルもコーラスは滝さんと為川さんが2人で。4人編成の時には滝さんがひとりで歌っていたから、こういうところも今の5人編成だからこそ聴ける部分。間奏のタッピングは滝さん!

 

卓郎さんがアコギに、滝さんがエクリプスに持ち替えて始まった、カモメ。野外の開放的な空間にアコギを入れた特別な編成の演奏と、卓郎さんと滝さんの歌声が広がってゆくのが本当に気持ちよく、それだけに野音で聴けたことが嬉しかった。和彦さんは優しい曲調に合わせるように柔らかな手つきでベースを弾く。滝さんは時折後ろを向き、かみじょうさんの方を見ているようだった。歌詞に合わせるかのようにずっと青い照明だったが、最後のサビに入ると柔らかなオレンジの照明に変わり、まるで海の朝焼けを表すかのようでその変化に驚き、また美しい光景に息を呑んだ。この時に数滴、顔に雨粒が落ちてきたがまだ持ち堪えている。まだ大丈夫だ。

 

また話し始める卓郎さん。15年バンド続けて、色々な人に頼りっぱなしだったけど、やっと真っ直ぐに返せてると思います、と。

その言葉からの、名もなきヒーロー。MVやCDのジャケットの配色に合わせるようにステージがピンクに染まり、優しげな表情と歌声で語りかけるように歌う卓郎さん。

自分が卓郎さんを真横から見るような位置にいたので気付いたが、「守りたいものにいつも守られているんだね」と歌う瞬間に、卓郎さんがぱっと視線を上げていた。まるで、客席全体を見渡すかのように。卓郎さんが「守りたいもの」の中に間違いなく、今卓郎さんの目に映っているものも入っているんだな…と実感して、込み上げるものを止めることが出来なかった。

 

Discommunication、卓郎さんがステージ前方ギリギリまで出てきてオフマイクで「Discommunication!!」と叫ぶ。かみじょうさんは序盤から軽快にスティックを回していた。アウトロで叩きつけられたカオスパートは野外でも凄まじい迫力だった。

Termination、最初のサビで大合唱が帰ってくると卓郎さんがサビ終わりで「最高ー!!!」と言ってくれた!間奏の入りで卓郎さんが「ギター!」と叫ぶと上手で滝さんが思いっきりソロを弾く。その反対側では和彦さんはモニターに腰掛けて弾いていた。座った分客席に近い高さになって、より近くで和彦さんの手元が観られるのがまた嬉しかった。「体に隠した~」の直後には和彦さんと為川さんが完璧なシンクロ具合でジャンプ!

クリーンなギターから入りそこから音がどんどん重なってゆく、という年末から披露されている新しいアレンジから入った新しい光、2回目のサビでは前の方に出てきた和彦さんが、客席から大合唱が返ってくると嬉しそうに笑っていたのがこちらも嬉しくなる瞬間だった。その直後のリフで普段フロント4人が一斉にネックを上げる部分、和彦さんは上手に近付いて行って卓郎さん、滝さん、為川さんが同時にネックを上げる瞬間を楽しそうに見ていた。間奏後の「暴かれてくれ」で和彦さんがベースを置いて琴のように弾き、そのままマイクに向かうとマイクを両手で掴んで思いっきりシャウト!アウトロでは卓郎さん、滝さん、和彦さん、為川さんがステージ中央寄りに集まりかみじょうさんの方を向いていた。(ように斜めからだと見えた)そして一斉にネックを掲げる!

演奏が終わると滝さんがまず退場。為川さんもそれに続き、袖に入る前に下手で丁寧に一礼。かみじょうさんは頭の上で手を合わせながらゆっくりと退場。卓郎さんと和彦さんは上手下手と順番に挨拶をし、退場。

 

アンコール、ステージに登場したのは卓郎さん、滝さん、かみじょうさん、和彦さん…の4人。そして滝さんのギターは本編には登場しなかったSuffer…!4人の演奏で(teenage)Disaster!!正直あまりにも嬉しくて、細かいところの記憶がない。野音のステージで、4人で演奏する9mmがまた観られた…!!

 

演奏が終わると滝さんはいつものように早々と退場。和彦さんと卓郎さんが上手下手と挨拶する間にかみじょうさんは穏やかな表情で客席を見続けながらゆっくりと上手から下手へ歩き、ステージを去る。卓郎さんの挨拶は時間の関係か普段より短めではあったけれど、袖に消える直前まで客席に笑顔を向けていた。

客電が点いてもアンコールの手拍子はずっと鳴り止まなかった。終演のアナウンスが流れるまで長いこと鳴り止まなかった。アナウンスが流れると大きな拍手に変わった。

 

 

どこで入ったか忘れてしまったMCについて。

雨降らなかったね!おれたちの勝ちです!!と卓郎さんが嬉しそうにひと言。そうだ、勝った!あの雨予報をひっくり返した!!かつてはよく雨を降らせていた9mmが!

2部が始まる頃にはすっかり暗くなっていたから、昼もいいけど、夜もいいよね、的なひと言もあった気がする。

また、今回のライブはDVDに収録されるから、「みんなくれぐれもいい顔をするように!」とも。

 

それから、どの曲か失念してしまったが記憶に焼き付いている各メンバーの様子。

本編最後か、アンコールか。後ろを向きバックドロップと向かい合うように最後の音を鳴らした卓郎さん。卓郎さんと為川さんが笑顔で向かい合って弾く場面もあった。為川さんは上手端から大きく移動してくることは無かったが、ステージ端っこまで行って弾いたり、遠くからでも分かるほどはっきり歌詞を口ずさんでいたり、モニターに足をかけてとても絵になる様子でギターを弾いていた。

 

滝さんは1部も合わせ長丁場だったからか、全体的に動きが控えめだった気がする。ギターソロではお立ち台を存分に活用したり、ギターを片手で軽々と掲げている様子もあったけれども。それでも最後まで無事に弾ききった。安全に、最後まで何事もなく終わった、良かった。

その代わり、という訳では無いと思うけれど、和彦さんが演奏中何度も派手に大回転したり、ステージ前方まで出てきたりと動き回っていた。自分から一番近かったのが和彦さんだったので、細かい表情もよく見えた。視線を下に向け丁寧に弾いていたり、口元にきゅっと力を込めていたり、自分の頭を拳で小突いたり、客を煽ったり、その後に僅かに笑顔を見せていたり。髪が短くなって目元が露わになっていることもあり、よく変わる和彦さんの表情も大きな見所だった。どこかの曲の元々シャウトが入っていない部分で、ステージ前方に出てきてオフマイクで思いっきり叫んでいた時があってその叫声がこちらにまであまりにもよく届いていて、びっくりしながら観ていた。

 

色々なことがあったから野音で観る9mmには特別な思いがあるが、それを抜きにしてもここで観るライブは好きだ。野外ならではの開放感。ステージの背後を木々とビルが囲むという、他にはなかなかないような景色。曇っていたから、ビルのてっぺんにある赤色灯の影響か空が薄っすら赤く染まっていて、それとステージの照明が合わさって不思議な光景が出来ていた。

 

 

今や多くのところで語られているが、滝さんの不調が出た後に9mmは活動休止を考えた瞬間もあった。結果的にバンド自体は止まることは無かったが、滝さんが9mmのライブにいなかった期間があった。

だからこうしてステージに全員揃った状態で15周年を迎えられたことは、決して当たり前のことではない。

色々な困難に勝って、ついでに雨にも勝って、15周年を祝うこの日を無事に迎えられたことがどんなに嬉しいことか。

この先まだまだ、15周年を祝うためのステージがたくさんある。またその日まで、

生きのびて会いましょう。

 

 

 

 

20190317/9mm Parabellum Bullet“カオスの百年TOUR 2018”@Zepp Sapporo

 

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2018年9月9日、Zepp Sapporoからスタートするはずだった「カオスの百年ツアー2018」

しかし直前に発生した地震により延期、9月9日当日はスタジオライブの模様を配信するという形となった。

札幌を除く他の公演は予定通り開催され、9月29日にZepp Tokyoにてファイナルを迎えた。そして延期になったツアー初日はおよそ半年後、9mmの結成記念日である3月17日に開催された。

 

本来、この日はメンバー全員フォーマル衣装(配信の時に着用されていた服)で演奏をし、それを携帯電話による写真であれば撮影してよい、ということになっていた。9月9日のスタジオライブでは5人が各々フォーマル衣装に身を包んで登場した。振替公演も撮影可能であることは変わらなかったが、惜しくもフォーマル衣装での演奏はないことが年末のLINE LIVEにて告げられていた。

 

会場に入ると他の公演と同じようにステージにバックドロップは無く、フロアには花道。このツアーでは各メンバーが日替わりで選曲を担当していた会場BGM、この日は誰なんだろうかと予想しながら聴いたりして開演を待つ。(結局誰の選曲だったかは明かされなかった)

定刻を数分過ぎてから暗転、Digital Hardcoreが鳴り響く中、バックドロップが下からゆっくり上がってくるというお馴染みの演出…しかし上がってきたバックドロップの様子が普段と違う。赤いプリントが見えてからそれに気付いた瞬間に腹の底から嬉しさが湧き上がってきた。

真っ赤な「ⅩⅤ」を背負った双頭の鷲。

ステージに現れたのは、巨大な15周年ロゴだった。

 

赤いTシャツに黒カーディガンの卓郎さん。干支Tに黒い羽織物の為川さん。黒シャツに黒っぽいデニムの和彦さんは髪がかなり短くなり顔が全部見えるくらいになっていたことに驚く。滝さんはバックドロップTシャツの黒、かみじょうさんもバックドロップTシャツの黒。このふたりが同じTシャツを着てライブに出るのは珍しい気がする。そして滝さんはキャップを被っていなかった。年末のフェスでは既に被るのをやめていたが、ライブ復帰後から東京のツアーファイナルまで被っていてどんなに吹っ飛ばしても被り直していたキャップを…。

 

 

Wanderland

Wildpitch

カルマの花環

Sleepwalk

21g

Vampiregirl

インフェルノ

The Silence

光の雨が降る夜に

キャンドルの灯を

ホワイトアウト

Termination

marvelous

Talking Machine

sector

 

名もなきヒーロー

ハートに火をつけて

キャリーオン

Punishment

 

 

1曲目はWanderland、久々のWanderland…!!そんな嬉しさに浸って聴いていたら細かいところを見る余裕もなく終わってしまった。今回のツアーは1曲目が「各アルバムの1曲目に収録されている曲のどれか」であり、他公演で演奏された曲を除くとWanderland、Caucasus、(teenage)Disasterあたりが残っていたから予想は付いていたがどの曲が来ても嬉しいことに変わりはない。(個人的には結成記念日だからDisasterが来るのかなと思っていた)

2曲目は全公演で披露されたWildpitch、Aメロでかみじょうさんがスティックを回さずに叩いていたり、卓郎さんが「答え以外は何でも」の「も」の部分は抑揚を付けず音源通りの音程で歌っていたのが他の公演とは違っていたところ。曲の途中では滝さんがナットとペグの間の弦を鳴らす(Answer And Answerの汽笛と同じ音)というアドリブが入る。最後のサビでは為川さんが勢いよくジャンプして前方へ出てくると、歌詞を口ずさみながら弾いていた。口ずさむ、と言うよりもはや熱唱、ぐらいの勢いではっきりと口を動かしながら生き生きとした表情で弾く為川さんに目を奪われる。

続いてカルマの花環。このツアーから披露されている曲で、最初はメンバーの動きも控えめだったが回を重ねる毎に段々と動き回るようになっていて、個人的にはこの日のカルマはライブ全体の中でも随一のキレだったと思ったほど。イントロはオクターブ下の音を重ねずにコーラスのような音色を響かせていたのが音源とは違っていたところ。滝さんはお立ち台の上にいながらも力強くネックを振ったり、最初のサビの「花は咲くのか」の部分でギターを弾かず両手を広げて熱唱していた。

間違いなく和彦さんの一番の見せ所、Sleepwalkでは2番から和彦さんが花道の先まで出てきて弾き始める。花道正面の近くで見ていたため、短髪になり目元が露わになった和彦さんが客席に目をやる様子に見惚れていた。和彦さん、「む だ づ か い…」と卓郎さんが歌う時に口元に人差し指を当てて静かに、の仕草をしていた。

 

MCを挟み、こちらもこのツアーから披露され始めた21gは「僕の知らないところで~」の部分が他の会場は青と白を基調とした淡い照明だったが、この日は濃い青と赤の照明で、かなり印象が変わっていた。卓郎さんは終始、優しげな眼差しに切実さを時折感じさせるような表情で歌っていた。

ステージが真紅に染まるVampiregirl、イントロのツインギターの掛け合いは為川さん→卓郎さんの順番で担当し、ふたりの間にいる滝さんが掛け合いに合わせ為川さん、続いて卓郎さんと順番に腕を伸ばし「裕也を見て!」「次は卓郎!」と言わんばかりに手をそれぞれに向ける。ソロでは滝さんが花道から上手側の客に勢いよく突っ込む!ギターは客側に向かないよう器用に持ちながら突っ込んでいった。この時には気付かなかったがライブ後、この時に運良く撮れた写真を見返すと客席に突っ込む滝さんを卓郎さん、為川さん、和彦さん、上手側のスタッフさんが笑顔を浮かべながら滝さんを見ていた。サビ毎に大合唱が巻き起こっていたが、最後のサビでは卓郎さんが「もういっちょ!!」と更に煽っていた。

引き続き真っ赤なステージのインフェルノ、イントロのタッピングは滝さんがしっかり決める。中盤のかみじょうさんのカウント、今回はスティックでやるのではなくシンバルを叩いていた?照明が眩しくてはっきりとは見えなかったけれど。最後は全員でスパッと音を切る。

暫しの静寂。カウントから静かなイントロが始まるとフロアからじわじわと巻き起こる歓声。滝さんの爆速カッティングから轟音が容赦無く降り注ぐThe Silenceが始まる!!「暗い地下室で~」の部分は濃い赤と青の照明がステージを染める。その静かなパートが終わると同時に叩き付けられた音圧の凄まじさ…今の9mmの、5人編成でのThe Silenceの轟音は言葉にならない程の美しさ。

 

ここで再びMCを。話しながら卓郎さんが、そうそうこんな感じだった、というような事を言っていて半年振りのツアーの感覚が蘇ってきているのか…と察することができたひと言が出てきたのはこのブロックだったか。

今回のツアーでリクエストを募った話で、「Discommunication…………2票」などと恒例になりつつある得票数の低かった曲を発表。ただでさえ卓郎さんが勿体ぶって発表するのでフロアから笑いが巻き起こっていたが、かみじょうさんがタイミングよくカウベルで気の抜けたような音を一発鳴らしたことで更に笑いが起こり、卓郎さんはすかさずかみじょうさんの方に顔を向ける。リクエスト結果について卓郎さんはこの日も「信頼できるよね」と言ってくれた。そんな言葉をこちらに投げかけてもらえるなんて、私達ファンは幸せ者だ。

 

そして、リクエストの中から王様の曲をやります、というようなひと言から卓郎さんが叫ぶ。

光の雨が降る“札幌の”夜に!!」

勢いよく繰り出されるかみじょうさんの音に続き青い光に包まれながら卓郎さん、滝さん、為川さんがトリプルリードにアレンジされたイントロを奏でる。サビでは白系の照明が天井から、文字通り光の雨となって降り注ぐ。アウトロでは卓郎さんと滝さんが歓声を浴びながら花道へ!ふたりの息があまりにもぴったりで、双頭の鷲を挟んで背中合わせに立ったふたりの頭の振り方がシンクロしていた瞬間が見事だった。

下手の袖からアップライトが登場しただけで歓喜の声が上がった、キャンドルの灯を。ここでもイントロはギターが3人いるからこそのアレンジ。アウトロでは和彦さんが華麗にアップライトを回してみせる。

暖色のステージが一転して真っ白に染まるホワイトアウト。他の会場と違いミラーボールによる雪景色ではなく、空間全体を包む優しげな白の照明、そしてエレガントなメロディー。今回のツアーでは毎回セトリに入っていた曲だけれど、まだ雪の残る札幌の地でこの曲を聴けたという特別感も嬉しさを更に煽る。

 

ここでも大合唱が巻き起こったTermination、終盤の「体に隠した」の部分では和彦さんと為川さんが同時に大ジャンプ!!双頭の鷲と真ん中の3人を挟む位置での完璧なシンクロ具合での大ジャンプ、そんなのかっこいいに決まってる!

不穏なイントロから歯切れのいいブリッジミュートになだれ込むmarvelous、中盤の静かになるパートまでは滝さんも堅実に音を刻んでいた印象。音源とは違い「そのまま」の「ま」の部分を何度か上げるようにして歌う卓郎さん。アウトロでは一転、フロント4人が思い思いに暴れ出す。

そのままTalking Machineへ、卓郎さんがマラカスを手に取り花道へ。そして花道の途中にギターを置き、マラカスも使い終わると花道の先の方に何故か置き、花道の先端で「1,2,3,4!!」 それが終わるとギターだけ持ってステージへ戻る。置き去りにされたマラカスは曲中にスタッフさんが回収に来ていた。滝さんは卓郎さんがマラカスを取るのとほぼ同時にペットボトルを掴んだから、またマラカスの代わりに振るのかなと思っていたら急いで水を飲みすぐに置いていた。マラカスの部分ではメインのリフを弾いていたように見えた。狂騒のフロア、あまりにも楽し過ぎて音に意識を乗っ取られてあまり記憶がないけれど、2回目のサビ前で和彦さんと滝さんが同時に跳ぶ大きな見せ場はしっかりと記憶に残っている。

滝さんが今まで使っていた薄いギターからここで初めてセミホロウのギター、エクリプスに持ち替え音源通りのイントロで始まったsector!途中で滝さんのギターのストラップが取れてしまうとスタッフさんにギターを預け、直してもらう間には両腕を広げたりしながら熱唱。直ったギターを受け取るも最後にはギターを若干床に放り投げるように置くとまた歌い出したり踊ったり両手でパンチを繰り出したり、終始楽しそうだった。観ているこちらまで幸せな気持ちでいっぱいになった。

 

これで本編が終わり、滝さんと為川さんはすぐに退場。その後でドラムセットの後ろから悠々と出てくるかみじょうさんと、フロアに挨拶をする卓郎さんと和彦さんを見送る。

アンコールを待ちながらステージを眺めていると運び込まれる1本のギター。カオスツアーの去年の公演では一度もステージに登場しなかったそのギターが視界に入った瞬間、あまりの嬉しさにその名前を叫んでしまった。Suffer!!!!この、馴染みの黒いSufferも年末のフェスでは少し出てきたが、それでも最近ではすっかり登場頻度が減っていたから余計に嬉しい。

 

ステージが明るくなると卓郎さんが何かを持って出てくる。まず持っていたのは延期前にチケットを買った人が貰えるCDで、まだ半分くらいしか引き取りに来ていないので帰りに貰ってね、というような案内を。もうひとつは4月にリリースされるシングル、名もなきヒーローのフライヤー。ここで新しいツアーとアルバムのリリースが告知される。卓郎さんが持っていたフライヤーの左下にはアルバム告知が書いてあり、卓郎さん曰く「目のいい人達から見えないように」CDで隠すように持っていたとのこと。

ひと通り告知が終わると和彦さん、かみじょうさん、滝さんが出てくる。滝さんは干支Tに着替えていた。為川さんがなかなか出てこないな、と思いながら定位置に着いた4人をぼんやり観ていたが、卓郎さんの次の言葉であまりの驚きに息が止まる。

 

「4人で演奏します」

 

その言葉から始まった名もなきヒーロー、ライブでは初披露であることや滝さんもコーラスパートが多いからか?4人の動きは控えめな様子。歌詞に引っ張られていたのかもしれないが、柔らかいコーラスや全体的に大袈裟ではない前向きなイメージから淡い春の日差しのようなあたたかみを感じた。ラジオで既に聴いてはいたけれど、実際に目の前で「生きのびて会いましょう」と歌われるとこんなにも安心した気持ちになるのか…などと歌詞を噛み締めながらステージに立つ4人を観ながら聴いていたら、思わず込み上げるものを我慢することが出来なかった。

4人で、そして滝さんはこの時だけSufferでの演奏。まさか、ここで観られるなんて。あまりにも予想外で。それはかつて当たり前のように観ていた光景だった。久々に4人だけで演奏する9mmの姿が観られた、ただただ堪らなく嬉しかった。

 

演奏が終わると卓郎さんが「相棒」と愛の溢れる紹介をしながら為川さんを呼び込む。たくさんの拍手に迎えられながら為川さんが登場。

みんなの火で温まろう、という感じの卓郎さんのひと言からのハートに火をつけて、イントロでは卓郎さんが戯けた表情を見せる。間奏でフロント陣が左にスライドするところでは滝さんはやはりお立ち台の上に立ち、3人の動きに合わせるようにネックを振る。

続いてキャリーオン。2番で卓郎さんが「声を聞かせておくれ」と歌うと(この日は地名煽りは無かった)それに応えるかのように滝さん、為川さん、和彦さん、かみじょうさんが音を鳴らすこの瞬間、フロアからも卓郎さんに応えるようにたくさんの拳が上がる。毎回フロアもステージも関係なく会場全体がひとつになった時の気持ちの昂りよう。やっぱりこの瞬間が大好きだ。

最後にPunishmentの、クリーンなギターのメロディーが始まる。遂にこのツアーを締めくくる曲が来たことを察して少し寂しくなる。それでも滝さんの高速カッティングを聴けば秒でテンションが上がる。間奏ではフロント4人が順番に花道まで出てきて、双頭の鷲の真正面にかみじょうさん、為川さん、和彦さん、滝さん、卓郎さんがほぼ一列に並ぶ構図に。花道があるからこそ観られるこの光景もこれが最後か。花道にいる間、卓郎さんと滝さんは背中合わせになりここでも完璧なシンクロ具合で手拍子をする場面もあった。

 

最後にまた轟音を叩きつけたところで演奏が終わると滝さんは真っ先に退場。少し寂しいけれど、やっぱり滝さんらしい退場。為川さんはフロアに向かって深々と頭を下げてから退場。卓郎さんと和彦さんもいつも通り下手や上手で挨拶、お手振り、ピックやペットボトルを投げたり。卓郎さんが花道まで出てくる後ろではかみじょうさんがステージ付近でスティックを投げる。花道の先で丁寧にお辞儀をした卓郎さんに、この日初めて花道まで出てきたかみじょうさんがちょっかいを出すと今度は卓郎さんがかみじょうさんに後ろからやり返すようにじゃれ合う、という微笑ましい様子も見られた。

ステージに戻った卓郎さんが最後に笑顔を見せ、そのままステージを去る。

 

 

以下、どこで入ったかを失念してしまったMC

これは序盤だったか、振替公演ということで9月9日から来ました、と言っていたり、振替日の3月17日のことを「結成日………という説がある日」と紹介していた。

また、札幌の寒さについて卓郎さんは「山形出身だからおれはこっち側の人間(寒さ慣れしている、という意味か)だと思っていたけど」「札幌なめてました笑」とのこと。

それから「今日のライブは、盗聴されています!……録音されています。だからくれぐれも…騒ぐように!」という言葉。名もなきヒーローのカップリングにこの日のライブ音源が収録されるので、その説明として。

そしてこのあと開催される6番勝負について。札幌にも6番勝負では来ないからこういう話が出てきたのかもしれない。どうしてここに来ないんだという声もあったけれど、対バンする人達に思い入れのある会場を選んでもらったらこうなりました、とのこと。どうしてこの会場になったのか、という説明は無かった気がするから、それぞれの会場にどんな意味があるのかを卓郎さんの口から直接聴けたのが嬉しかった。

 

それから、どの曲だったかも失念してしまったが記憶の中に残っている様子。人の頭や手の隙間から時折見えた、和彦さんがステージ前方まで出てきて両足を広げてどっしりと構えベースを弾く姿。曲の終盤、盛り上がりに合わせるかのようにぐるぐる回ったり、ベースを頭上まで軽々と掲げる姿。

基本的にはどんな時にも涼しい顔、時折眼差しや口元に力を込めながら叩いていたかみじょうさんのシンバル乱れ打ち、スティック回しといった華々しい姿。何かの曲で滝さんと向かい合って最後の一音をピシッと合わせた瞬間。

ほぼ上手の端から離れることは無かったけれど、歌詞を口ずさみ視線でフロアを撃ち抜きながらすらっとした足をモニターに乗せ、生き生きとした表情でギターを弾く為川さん。自分からはあまり見えない位置だったが、それでも少しでも視界に入るとすかさず目を奪われる弾き姿。その腕前も含めギタリスト・為川裕也の魅力を更に思い知ったツアーでもあった。

 

 

これにてカオスの百年ツアー、全日程が無事終了した。リクエストを募ったセットリスト、花道が設置された特別なフロア、そして何より、滝さんが本格復帰を果たしたツアー。だから終わってしまった後の寂しさも一入だった。

そんな気持ちで終演後、折角だから無人のステージを近くで観ようとフロア前方に立ちステージを見上げると、15周年仕様の巨大な双頭の鷲がこちらを見下ろす。今日から本格的に15周年に突入したんだ、はじまったんだ、終わりじゃないんだと実感してまた嬉しくなった。

 

 

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ところで3月20日現在 この記事を上げる少し前に、9mmのある予定が解禁された。

だからもう言ってしまっても良いだろうか。

MCの中で、アルバムツアーで11月にまた札幌に来ると告知をした。11月、秋。ライブ真っ最中のこの日、卓郎さんは「やや春…?」と言っていたが3月17日、やや春に。そして夏には……石狩で。

この日、卓郎さんの最後の言葉は花道の先で、マイクを通さずに告げた「次は_ _ _ _ _で!」というひと言だった。

最後の最後にこっそりと、このひと言で締めくくった卓郎さんはきっとこういう意味で言ったのではないか、と勝手ながら考えてしまった。

 

この先も会える日が来る。だから

また夏に

「生きのびて会いましょう」

 

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20181205/AC 9mm~グローブ座ワンマン~@東京グローブ座(メモ)

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卓郎さん・和彦さん・かみじょうさんの3人が9mmの曲をアコースティック編成で演奏するバンド、AC 9mmのワンマン。会場は普段はジャニーズの人の芝居で使うことが多いらしい東京グローブ座、という普段なかなか行く機会のない場所。

キャパ700余りということでコンパクトな劇場ながら3階席まであり天井がとても高い。ステージには丸い球体が特徴的なドラムセット、その左隣には3人が使わないはずのキーボード。それからステージにはいくつか、ドラムセットに合わせたような様々な大きさの白い球体が置かれていた。

 

SEもなく3人が順番に登場。卓郎さんは白シャツに黒カーディガンを羽織り第一ボタンは開けたような感じで黒ネクタイを締め、黒デニムと足元はブーツ。和彦さんは黒シャツを肘あたりまで捲って両手首にリストバンド。そして何と髪を結んで登場!前髪を片側だけ垂らすような感じで後ろですっきりとまとめていた。髪を結んだ状態でステージに出るの、もしかしてこれが初めて?かみじょうさんは半袖の白シャツを第一ボタンまできっちり留め、黒ネクタイに黒ベスト。3人とも野音や辰野とは衣装が変わっていた。

 

 

黒い森の旅人

ハートに火をつけて

Battle March

Discommunication

次の駅まで

カモメ

Answer And Answer

Snow Plants

氷の世界

キャンドルの灯を

サクリファイス

どうにもとまらない

星に願いを

The Revolutionary

荒地

 

Black Market Blues

太陽が欲しいだけ

 

 

演奏が始まる直前にドラムセットの球体が光ると客席からは何故か歓声ではなく笑いが漏れる。実は自分のいる位置からはドラムの球体部分がモニターにすっぽりと隠れて全く見えなかったけれど、どんな色に変わったのかはシンバルやタムに映る光で確認できた。

最初は卓郎さんの弾き語りでもお馴染みの黒い森の旅人、それから和彦さんが手がけた、ダウナーなアレンジのハートに火をつけて。最初の2曲は随分とシンプルな照明だった気がするが、Battle Marchではサビでステージ背後の壁に薄っすらと太陽のようにも見える模様を映していた。Battle Marchの間奏は卓郎さんがアコギの音を思いっきり歪ませて掻き鳴らすという、アコースティックらしからぬ音色を出す。こういうアレンジがACの面白いところ。黒い森の旅人とハー火の間だったか、かみじょうさんがひと息吐くように横を向いていた一瞬の表情が綺麗だった。和彦さんは卓郎さんやかみじょうさんの方を向いていることが多かったけれど、たまに横目で客席に視線を向けていて、その時の表情に思わず見惚れてしまった。

 

客席の様子を見、こちらに向かって緊張してる?というような感じで声を掛ける卓郎さん。普段よりかしこまった会場で、普段のライブより大人しい様子だったからか。

ここでゲストを呼び込む。出てきたのはFLOWER FLOWERの村山☆潤さん。

ACとして初の4人編成での最初の曲はDiscommunication、リードギターの役割を担うようにキーボードが入る。

ここでACでは初めて演奏する曲、次の駅まで。9mmのアコースティックでは演奏されていたが、それよりも削ぎ落とされたアレンジにピアノの音が入ることで何というか、曲は淡々と進んでゆくのだけれどとてもシリアスな感じ。

9mmでは聴けないような、卓郎さんの一際柔らかな歌声から始まったカモメ、サビ以外ではステージの両脇に雲が流れてゆくような模様を映していた。

 

個人的にACの中でも一番といっていいくらい好きなアレンジのAnswer And Answer、サビに入る直前のドラムの三連符が大好きなところ。ピアノが入り、3人の時よりもとても華やかな演奏になっていた。

そして次の曲、出だしを聴いて絶句。9mmのライブでも聴いたことのなかったSnow PlantsをACで先に聴けてしまうとは!曲調的にももちろんアコースティックのアレンジはよく合っていた。その次、「皆が冷えた所で…」と続けられた氷の世界では村潤さんがこの日唯一鍵盤ハーモニカを吹いていた。キリッとした演奏が冬の緊張感を表現しているようだった。

 

キャンドルの灯を では和彦さんがそれまで使っていたベースからフルアコの(フレットレスのように見えた)ベースに持ち替える。こちらの方が太くてあたたかみのある音のような気がした。

この曲をACでやるのはかなり意外だと咄嗟に思った、サクリファイスは原曲のメロディーが結構直球なこともあり、また勇ましい歌詞をテンポを落として卓郎さんが朗々と歌い上げていたのが意外にも合っていた。

どうにもとまらない は割とアッパーなアレンジでピアノも元気よく、村潤さんもよく頭を振って演奏するという熱演ぶり。2番の歌詞を「グローブ座で誰かに声かけて」「グローブ座で誰かとひと踊り」というように変えていた。「グローブ座で誰かとキs…」ここで噛んでしまったのか狙ったのか、つっかえてしまう卓郎さん。

 

“9mm史上最遅”のアレンジ、でお馴染みの星に願いを この日一番といってもいいほど照明が美しかったのがこの曲で、まるでステージ上が満天の星空のようだった。ライブが始まる前から、小さな電球がたくさん付いている照明が消灯した状態でステージ上からいくつもぶら下がっているのが見えていたから、あれは何だろうかと不思議に思っていたが、星に願いを の前にそれが降りてきて、ぱっと光った時の息を呑むような美しさ。もっとよく見るとステージ前方、真ん中、壁側と同じ照明が3列あって、それが奥行を出していて本当の星空みたいだった。和彦さんはこの曲でもフルアコのベースに持ち替えていた。

 

ここで村潤さんが退場、最後にまた3人での演奏。村潤さんがいなくなった後にかみじょうさんがキーボードを触って卓郎さんに「勝手に触っちゃダメ」と怒られていた。また、次の曲に備えてハーモニカの用意を始めた卓郎さんを見て和彦さんが思い出したように「さきがけ」の話を突然し始める。早めにハーモニカを準備することを「さきがけ」と呼ぶ、というかつての発言を思い出したらしい。(6月のAC辰野ワンマンにて出た話だと思われる)

ハーモニカが登場ときたら次はこの曲、元気なアレンジの方のThe Revolutionary。本編最後は荒地で、ここの曲のアウトロでも卓郎さんが音を歪ませアコースティックらしからぬ音色でソロを弾き切る。

曲が終わると卓郎さんと和彦さんはステージの上手や下手の端まで来てお手振りや挨拶。かみじょうさんは少しだけ前に出てきて、2人より早く退場。裏に消える直前に客席に向かって軽く微笑みながら手を振るのが見えた。卓郎さんはステージ上の球体をサッカーボールのように蹴るような仕草も見せていた。

 

アンコールで再び登場した3人。卓郎さんと和彦さんは本編と同じ服装で、かみじょうさんだけグッズのTシャツ(黒)に着替えて出てきた。再び村潤さんも登場。

Black Market Blues、間奏から最後のサビに差し掛かるところで卓郎さんがかみじょうさんと顔を見合わせ、曲の続きに入…ろうとしてなかなか入らない、とフェイントをかけるようにしていて思わず笑ってしまった。

そして最後、太陽が欲しいだけ で再び満天の星空のような照明が点く。最後まで美しい光景だった。

 

 

終わってみればこの場所は本当にACのライブにぴったりな場所だった。普段とは違った、少しだけきっちりした服装の3人、村潤さんが入ったことでよりエレガントなアレンジになった曲たち。会場に合わせるように、めかしこんだ客も多くて、普段とは違った雰囲気をとても楽しむことができた。あの星空のような照明も、劇場だからこそできた演出なのだろうし。

そういえばドラムセットと合わせたかのような球体がステージにいくつも置かれていたが、あれも照明で曲によって点いたり消えたりしていた。MCで言及されていたが、ドラムセットに合わせて用意されたものではなかったらしい。

 

ACといえば、卓郎さんしか喋らない普段の9mmとは違い和彦さんとかみじょうさんも喋るスタイルで、それもACの楽しみのひとつ。卓郎さんはひとりで喋ると(かみじょうさんもそんなことを言っていたけれど)普段通りのワンダーで、だけどかみじょうさんが話し始めた途端に容赦なくつっこみ、かみじょうさんは思いっきりふざけ、和彦さんはそんなふたりに冷静に突っ込むというMCにおける最後の砦的な役割。

でも和彦さんも割と思いつきで話すようになっていてちょっとワンダーがうつったのだろうか?前述の「さきがけ」の話もそうだし、ライブの序盤でかみじょうさんの左に並ぶ村潤さんを見て突然思いついたから、と前置きして「純と蛍…」と言い出したりしていた。「純」が村潤さんで、「蛍」がかみじょうさんのドラムセット(丸くて光る様子がホタルみたいだから) 卓郎さんが「じゃあおれが五郎さんじゃん」と乗っかる。

 

とにかくMCの量が多いので以下覚えてるだけメモ

卓郎さんは3人のMCについて「地雷原」と表現していて、村潤さんを巻き込まないようにしたり、村潤ごめんね、なんて言っていたのでその辺りの自覚はあったのか、という。笑

 

村潤さんはエレカシのライブにも出ていて、今年のアラバキで卓郎さんは同じステージに出演したり、夏のオハラブレイクにて卓郎さんがFLOWER FLOWERに飛び入りした時に一緒になったそう。エレカシの宮本さんに卓郎さんが「いい声の好青年」と称されたそう。そういえば卓郎さんと村潤さんは同い年とのこと。

あと村潤さんについてかみじょうさんが「三浦大地に似ている」と言っていて、卓郎さんは「ジュリアン・カサブランカサスに似ている、ストロークスの」と言っていたが客の反応が今ひとつだったようで「あとでぐぐってください」

 

卓郎さんがかみじょうさんに対して「“遭遇”してから17年…」と言い始めたり、その流れで自らを「危険物処理班」と呼び始める。ちなみに「危険物」とはかみじょうさんのこと。

 

ACにとって9mmは“親”であり、ACは「親の七光り」でバンドやっていると例える。「親はおれなんだけど」とも。「片親…片親って笑」と続ける。もう片方の親はここにはいない滝さんのことだと言いたかったのだろうか。

 

Answer And AnswerとSnow Plantsを続けて演奏したのはCDの曲順通りに演奏してみるという狙いからだそう。CDだとSnow Plantsの後はインストナンバー、Mr.Brainbusterが続くがこれを入れることは全く考えていなかったそう。そんな話をしながら卓郎さんがリフを少し弾いてまだ覚えてる!なんてやっていた後に続いてかみじょうさんも少し叩いてみせる。しかしそれを聞いた卓郎さんは「ゲストが分からないことやっちゃダメだよ」

 

今回のグッズの話になり、トートバッグについて卓郎さんがこういうバッグは好き、と言いつつこちらも薄々思っていたけれど「お稽古バッグみたい」と言い始め、野菜も入ります、ギターは入りません、ウクレレは入る、ギタレレは入るけどこれくらい(手で表しながら)はみ出る…とひとしきり話した後に和彦さんに「この流れいる?」というようなことを聞いていて和彦さんが少し苦笑していたり。

同じくグッズの話。ノートを出しましたというくだりで「9mmではノート出さないからね」という卓郎さん。

いけるかーー!!と言いながらノートを掲げる仕草をし、「いけるかー!!」「バリバリバリ…って笑」と続ける。いけるかに合わせてノートを破く様子のようでした。だから9mmではノート出さないということか?

 

かみじょうさんの光るドラムセットについて。手元にスイッチがあり、自分でスイッチを操作して光らせているとのこと。曰く「人件費削減のために」自分でやっていると…笑 卓郎さんか和彦さんが(雇うとしたら)いくらで雇うの?的な感じのつっこみを入れていた。どこかのMC中に派手に点滅させたり、序盤のある曲…Battle Marchあたりだったか、実は曲調に合わせて赤くするつもりだったが緊張もあり違う色にしてしまっていたという話も出てきた。バスドラやタム?などは別々に光らせることもできるようで、別のMCの時に(多分)タムひとつだけ残して他を先に光らせ、最後にタムを素手でえいやっという感じで叩くと同時に光らせて歓声を浴びていた。

かみじょうさんは細かいネタがとても多くて拾いきれなくて…話すテンションの低さを指摘されて自らの「やる気スイッチ」をポチってみたり、あんまり喋ってないねと卓郎さんに突っ込まれれば「(ハンドマイクなので)毎回マイクを持ってオンにしなきゃならないから大変」とのこと。

 

卓郎さんがどこかのくだりで困ってしまいかみじょうさんの方を向くとかみじょうさんに「困った時にこっち向くなよ笑」と言われていた。そこからいつも困っている、と話し、例えばコーヒーにミルクを入れるか入れないか、そういうことを積み重ねて壁を乗り越えていく…と続ける。それを聞いていた和彦さんがひと言「ちっちぇえな」

 

何かのタイミングでむせてしまった卓郎さん、こう見えてむせやすいんだと言い出すと和彦さんが「むせやすいとか見た目で分からないでしょ」と返す。それに対して卓郎さんは「見た目的にむせにくそうじゃない?」と更に返すワンダーな会話。

 

MC中に会場を見渡した卓郎さんが「3階が凄く3階ですねー」と突然話始め「2階は2階で…フロアは凄くフロアですね」と続け、聞いているこちらも頭の上に「?」状態だったが卓郎さんが更に続けて、よくMCで何を言ってるんだと周りから言われているらしく、9mmのライブ映像を反省も兼ねて見返したりすると卓郎さんは自分のMCを聞いて「こいつ何言ってるんだろう…」と思うんだそうです。

 

9mmのライブでお馴染み、卓郎さんの「いけるかーー!!!」を流れは失念してしまったがかみじょうさんも言っていて。「いけるかー!」「いけるか?」「いけちゃうのか?」「いけちゃうまんか?」と段々意味不明になっていた。次に和彦さんに振ると和彦さんも控えめに「いけるか?」と。これは貴重なものが聴けた…!

 

そんな感じでMC中はとにかくワンダーな無法地帯で、終始笑いっ放しだったけれど、ひとつ、卓郎さんの言っていたことで、表現や単語は違うかもしれないし、どのくだりだったのかもうろ覚えだけれど、「おれはみんなを愛しているから」みんなに助けてもらおうと…という感じのひと言があった。そんな言葉を投げかけてもらえることに、とても嬉しい気持ちになった。

 

 

普段の9mmとまた違った3人の演奏と全員で喋るMCを交互に聴けるのが本当に楽しいACのライブ。

とりあえず今後のライブ予定は出ていないし、来年は9mmが15周年で忙しくなるからどれだけ活動するのかは予想が出来ないけれど、きっと近いうちにまた観られると信じて楽しみにしている。音源は難しいかもしれないけれど、ライブ音源で良いから出してくれないだろうか…すっかりACのアレンジが大好きで、ライブから数日しか経っていないのに既にAC不足がどうにもとまらないので。

20180929/9mm Parabellum Bullet“カオスの百年TOUR 2018”@Zepp Tokyo

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カオスツアー東京2日目、延期になった札幌公演もあるとはいえ、一応ツアーファイナル。楽しかったツアーもここで一区切り。

前日と同じくバックドロップのないステージ。フロア前方真ん中には花道。普段より更に生き生きとした5人の姿を観られるこの花道も一旦見納めである。

 

開演までの会場BGM、この日は女性ボーカルの曲が多い印象。しばらく聴いていると突然流れるおジャ魔女カーニバル(原曲)にざわつく会場。更に何曲か流れると(自分が把握できたのはYMCKぐらいだった)日本昔ばなしのテーマソングや誰かがカバーしたかのような歌声の童謡などのあまりにもカオスな選曲。誰が選曲を担当したのかは容易に想像がつく。

定刻を5分ほど過ぎた頃に暗転、Digital Hardcoreが鳴り響く中、バックドロップが下からゆっくり上がってくる。このワンマンならではの演出もしばらく観られなくなると思うと寂しさが募る。

黒いTシャツの卓郎さん。滝さんはツアー中ずっと同じ衣装、黒のカオスTにキャップを被っている。かみじょうさんはこの日も青タイダイT、和彦さんはお馴染みの黒シャツ。為川さんは黒のタイダイTに、こちらもお馴染みとなりつつある裾の長い黒シャツを羽織っていた。

 

 

Lovecall From The World

インフェルノ

Discommunication

Sleepwalk

カルマの花環

Vampiregirl

Wildpitch

21g

The Silence

光の雨が降る夜に

キャンドルの灯を

ホワイトアウト

Termination

marvelous

Talking Machine

ハートに火をつけて

sector

 

キャリーオン

Punishment

 

 

今回のツアーの日替わり曲枠である1曲目はLovecall From The World、やはり他の公演と同じく「アルバムの1曲目に収録されている曲」だった。そしてこの予想が確信に変わってからLovecall始まりのセトリが観たいと思っていたのが何と叶った!しかしこの曲、49秒しかないので喜びにゆっくり浸る間も無く一瞬で終わってしまう。アウトロでは和彦さんが一瞬シャウトを入れたかと思ったらベースを置いてドラムの前に駆け寄りシンバルを叩きまくる!!かつて和彦さんはライブ中、こんな感じで度々ベースを放棄してシンバルを叩きに行っていた。しかし最近はそれもやらなくなっていたので余計驚かされたし、これがまた観られるとは…!と嬉しかった。

続いてインフェルノ。この曲も94秒しかないため、2曲があっという間に終わってしまうが、真っ赤なステージの上、前を見据えて歌う卓郎さんの一際強い眼差しが強く記憶に残る。

 

3曲目はDiscommunication、定番曲ではあるけれどここで驚いたのは、黄色が強めの黄緑、という色合いの照明がステージを爽やかに染め上げたこと。9mmの照明でこの色は、自分の記憶に残っていないだけかもしれないがかなり珍しい気がする。

2番から最後のサビまでの間ずっと和彦さんが花道に出てベースを弾く、という和彦さんの見せ場曲であるSleepwalk、その花道にて和彦さんが表情はよく分からなかったが一瞬、舌を出してみせた瞬間を目撃できた。そんな僅かな仕草ですらやはり絵になる。アウトロ前にはかみじょうさんがこの日も器用にスティックを回しながらカウント。この日は自分がフロア後方にいたため今更気付いたのが、サビの歌詞はなかなか陰鬱なものだがその部分の照明は歌詞のイメージに反して白系のかなり明るいもので、意外でなかなか面白い組み合わせだと思った。歌詞の中では朝を迎えているのでそちらのイメージに合わせたのだろうか。

 

ここでMC、終演後に配られる秘密のCDについて。卓郎さんが「後でCDがシュパッ!て出てきますから(笑顔で両手をパッ!と広げながら)」受け取って下さい、との無茶振り。

曲が始まるとあっという間にライブは終わってしまうけれど、特濃な時間を過ごそう、というような一言が続く。

そのCDから次の曲、カルマの花環。キャリーオンや21gと、今年の新曲は比較的明るい曲調が続いたのでそれと比べるとよりこの曲の不穏な空気が際立つ。終わりそうで終わらないアウトロの構成が個人的にはとても好きなところだったりする。

 

卓郎さんがサビ前で「東京!!」と煽ると大合唱が巻き起こるVampiregirl、間奏では滝さんが花道へ!時折、滝さんの姿が見えなくなったのできっとしゃがんだり寝転がったりして弾いているのかな、と思いながら観ていた。

他の公演でこの辺りに入っていたインフェルノと入れ替わったかのようにここでWildpitchが入る。これまでは2~3曲目に入っていたがこの日は上記のような流れで、遂にWildpitchがセトリから外れてしまったのかと惜しんでいただけに、ここで和彦さんがマイクに向かった瞬間にもう一回聴けるんだ!!と余計に嬉しかった。卓郎さんと滝さんのツインリード&ツインボーカル、和彦さんのシャウトと思いっきり頭を振り動き回る様、かみじょうさんが器用にスティックを回しながらハットを叩くところ、端にいながらもいい表情で弾きまくり、1サビ前では見事なタッピングを披露する為川さん、その様子を目に焼き付けながら最後にまた聴けたという嬉しさに浸る。

 

ここで21gの曲紹介、2007年に一度レコーディングまでされており、3枚目のアルバムくらいまでは21gのことを気に入っているメンバー(誰なのかは言及されなかった)があれ入れないの?と言っていたらしいがその流れもなかなか収録されないうちになくなってしまったらしい。卓郎さんは当時の音源を聴くのが恥ずかしいらしく2007年バージョンを聴いてもらう間は「あ~~~~~(と言いながら耳を塞ぐ)」ってする、と言い出して、曲を聴いたみんなの反応も「あ~~~~~(と言いながら耳を塞ぐ)」とシャットダウンするような仕草を。卓郎さん、そんなに恥ずかしいんですか?

そんなMCからの21g、個人的に好きなところである間奏からその後歌に続くまでの転調する部分の独特の浮遊感があるところは、放射状の線を描く白い照明が横から順番に付いたり消えたりする、という柔らかな色合いのものでこの日はフロア後方からステージとフロア全体を観ていたため、このふわりとした照明がフロアに広がる美しい様子を視界におさめることができた。この色合いの中を卓郎さんのゆったりとした歌声が広がってゆくのが心地よかった。

 

今までの公演では21gの次は必ずSundomeが入っていた。だから、この日もかみじょうさんがハットを叩き始めるのを待っていた。しかし聴こえてきたクリーンなギターの音、静かなイントロが聴こえた瞬間に次の曲を悟り驚愕、あまりにも予想外で思わず息を飲む。これまでセトリに入って来なかったThe Silenceが遂に演奏される…。嵐の前の静けさのようなイントロから滝さんの爆速カッティング、赤と青、ステージを二分する照明が派手な点滅に変わり轟音が降ってくる。ツアー中、marvelousやsectorでもカオスパートではかなりの音圧だったがそれとは比べ物にならないほど、間違いなく今ツアー中随一の音の壁が迫りくる。そういえばギター3本の5人編成によるThe Silenceを聴くのは9/9の配信を除けばこれが初めてだった。間奏の後、「暗い地下室で~」の部分は深い青に染まりぐっと明るさを落としたステージの中で一筋のスポットライトが卓郎さんを照らし、独白のような雰囲気を出していた。アウトロの最後はかみじょうさんがシンバルを素早くミュート、また他の4人もスパッと音を止め、一瞬の静寂。

 

リクエストについて。新しい光が3票だったことは毎回言及しているが、実は隠れ下位曲があったと。

 「Discommunication……3票」と言うと笑いが巻き起こっていた。今度はリクエスト下位曲からやろうか、とかまたリクエストの機会を作りたい、などと仰っていた。

卓郎さんが話を続ける。「さっき外の様子を見に行ってもらったら、雨が小降りになっていたそうです。その代わりに…」「光の雨が降る“東京”の夜に!!」

何とも粋な一言から始まった、リクエストでぶっちぎりの1位だった光の雨が降る夜に!何度だって言うがギターが3人いる今の編成ならではのトリプルリードのアレンジのイントロはあまりにも美しい。ライブでしか聴けないのが勿体ない、この編成でそのまま音源にして欲しいくらい。曲中にステージの上に目を向けると、白系の強い照明がさながら“光の雨”のように降り注ぐ。間奏後の「命よりも重いものは捨ててくれ」の部分では滝さんが「捨てーてくれー!!」とギターを弾かずに元気に両手を大きく広げていた。滝さんのこの仕草がとても好きだ。また目の前でこの光景が観られるのも嬉しかった。アウトロでは卓郎さんと滝さんはふたりで花道へ。その後ろでは為川さんと和彦さんがかみじょうさんの前までやってきて、向かい合って弾いていた。

 

ステージがあたたかい色の照明に包まれるキャンドルの灯を。滝さんはアルバム音源では歌っていないところまで、多めにコーラスを重ねていた。1サビ後、2番に入る前の短いギターソロは為川さんが弾いていて、滝さんがこの日も為川さんの方に腕を伸ばし注目をそちらに向ける。また最後のサビ前の短いツインリードは卓郎さんと為川さんが弾き、その間に滝さんがアドリブのようなリフを入れていた。

暖色のフロアが一気に真っ白に染まるホワイトアウト。天井にある大きなミラーボールが光を反射して壁に雪景色を描く。ステージ全体を観ていて気付いたが曲調はとてもエレガントなのにそれに反して演奏はかなり熱量であること。イントロやアウトロを弾く滝さんの、文字通り“顔で弾いている”というような表情。最後のサビではかみじょうさんが大きく腕を振り上げながら叩いていたり、卓郎さんも一瞬語尾に力をいれて歌うような部分があったり。

 

9mmが来年15周年を迎えること、まだ言えることは少ないが「来年、アルバムを出します。」と卓郎さんが告げると歓喜の声が上がる。それもまだ時期などは決まっていないらしいが曲は作り始めているそう。そして卓郎さんはこんなことを言ってくれたんだ。

「来年も安心して付いてきてください。」

 

そんな頼もしい一言からのTerminationだったため、卓郎さんと滝さんが一緒に歌う「最後の駅の向こう 何から始めよう」の一節が確かな希望の言葉に聴こえてきて感極まってしまった。それにやはり、本物の観覧車の隣にあるこの地でTerminationが聴けることも嬉しいし、サビの大合唱の後、卓郎さんがこの日も「最高!!」と言ってくれたこともとても嬉しかった。

間奏、滝さんがまた花道に出てくると思いきや卓郎さんが 「ギター為川裕也!!」と叫び、上手から花道めがけて為川さんが飛び出してきた!花道で生き生きと見事なソロを弾きまくる為川さん。卓郎さんと滝さんはステージで、笑顔で為川さんを見ていた。大阪でもTerminationの間奏は為川さんが花道に出てきていたが、それは何らかの事情があって急遽そうなったという感じだったけれど、この日は特にトラブルのようなものはなかったように見える。恐らくサポートとしてほとんど上手から動かずに演奏していた為川さんの見せ場として、ここを任せたのではないか。

 

marvelous、そういえばツアー中ずっとそうだった気がするが、「そのまま身を任せて」の部分「そのま“ま”」の“ま”の部分は少し音を上げて歌っていた。卓郎さんが「大きくなった」歌うと滝さんが「だけの子供!!」と叫ぶ、ライブならではの掛け合いも入る。アウトロでは激暴れするフロント4人と、反対に冷静なドラムというこのバンドならではの構図。和彦さんは派手に回り為川さんもステージ前ギリギリまで出てきて動きまくり、滝さんも卓郎さんや為川さんにぶつかりそうな勢いでネックをぶん回し暴れまくるという、本物のカオス。

そこから間髪入れずにTalking Machineへ。marvelous→トーキン、という流れが復活したのもこのツアーでとても嬉しかったこと。卓郎さんがマラカスを振ると滝さんはそのリズムに合わせて軽くカッティングをしていた。天井のミラーボールが高速で回り、狂騒のフロアを更に盛り上げる。1サビ後には和彦さんがベースでギターと同じリフを重ねて弾いていたが、そういえばこのアレンジはこのツアーから始まったような気がする。定番曲でも新しいアレンジが聴けて楽しい。「何べんやっても」の部分は滝さんと和彦さん、だけでなく為川さんも加わり3人で息の合ったジャンプ!!

 

ハートに火をつけて、間奏では卓郎さん・和彦さん・為川さんの3人は下手に向かって横に一歩スライド、一方滝さんは台の上でジャンプ。そういえば横スライドは昨年、滝さんがお休み中に始まったものでそれまではフロント3人が同時にジャンプしていたな、などと考えながら観ていた。最後のサビの終盤、「愛し合わないか~」の部分では滝さんが花道に出てきて大声で歌っているように見えるほどはっきり口を開けて歌詞を口ずさみ、ぐいぐいと花道を進みながら思いっきり両手を広げたり客の方を指さしたりネックを向けたりとかなり動いていた。

そして本編最後の曲、滝さんがギターを持ち替え、フロント4人が同時にネックを高く掲げる、sector!滝さんはここでも卓郎さんに負けないくらいの声量で熱唱していた。改めて今の9mmの演奏での圧倒的なsectorが聴けることへの嬉しさが爆発して、ひたすら曲に合わせて拳を振り上げた。

 

演奏が終わると滝さん、為川さんはやはりすぐに退場していた。卓郎さんと和彦さんは長めにフロアに挨拶をし、退場する。

 

 

アンコールにて再び出てくる5人。卓郎さんが初めて黒のタイダイTに着替えて出てきた。卓郎さんがこのTシャツを着て出てくるのは少し意外な気がした。他の4人はそのままの衣装だったのでこれでステージ上の5人のうち卓郎さん・為川さん・かみじょうさんの3人が揃ってタイダイTを着ていたことになる。

 

キャリーオン、卓郎さんが「声を聞かせてくれ東京!!」と叫べばフロアからは大歓声。これ言ってもらえるの、地元の人間として本当に嬉しかった!最後のサビ前、卓郎さんがひとりで弾くところでは滝さんが卓郎さんに注目を集めるかのようにそちらを指してみせる。

Punishment、イントロでは滝さんと為川さんが前日と同じように至近距離で横に並んで弾いていて、僅かにネックを上げるタイミングも角度も完全にシンクロしていた。もうすっかり息ぴったりな様子。間奏では花道に卓郎さん・滝さん・和彦さん・為川さんが一斉に出てくる。ファイナルにしてようやく気付いたがこの時、ステージに残るかみじょうさんの真正面にある花道に4人が並ぶため、これが5人がほぼ縦一列に並ぶ唯一のタイミングなんだなと。ほぼ一列に並ぶフロント4人をステージから真っ直ぐに見守るかみじょうさん…なんて良い構図なんだろうか。アウトロの終盤では自分のいたところからは流れがよく見えなかったがいつの間にか和彦さんがベースを置いていたので、テンションが上がって演奏放棄したのかと思ったら後から聞いた話によると途中でストラップが取れてベースが下手最前にいた客の上まで吹っ飛んだらしい。アンコール終了間際だったのがせめてもの救いだったと思ったし、ストラップが壊れる程の気合のこもった演奏だったということか…。

 

アンコールも終わり、滝さんが真っ先に退場するがこの日はステージの下手前方を通り、フロアに向かっていつもより少し長く手を振ってくれていた気がした。為川さんもそれに続き、深くお辞儀をして退場。卓郎さんと和彦さんはステージからピックやペットボトルを投げ、最後に花道に出てきてお手振り。かみじょうさんも花道でスティックをフロアに投げ入れ、卓郎さん達よりは早く退場してしまうが去り際、表情を和らげフロアに向かってひらりと手を振っていたように見えた。卓郎さんが花道の先端で深々とお辞儀、最後まで笑顔をこちらに向け、ステージを去る。

客電が点きライブの終了を告げたが、アンコールの手拍子は鳴り止まなかった。最高、まだ終わらないで、この拍手を止めたら終わってしまう。そんな手拍子が終演のアナウンスが流れるまで、ずっと止まらなかった。終演のアナウンスが流れてくると、アンコールの手拍子が大きな拍手に変わった。最後の最後まで素晴らしい空間だった。

 

 

またどこで入ってきたか忘れてしまったMCの話。この日のMCで初めて、今回のツアーの開演までのBGMがメンバーセレクトであったことが卓郎さんから公表された。仙台は「東北楽天イーグルスの中村和彦さん」、大阪は卓郎さん。名古屋は「中日ドラゴンズのカズ中村さん」、東京初日は為川さん、東京2日目は「ちひろかみじょう」と。かみじょうさんの選曲について「いきなり“Lesson 1”みたいなの流れてくるし…」と、まさにカオスだねとコメント。「本当は大阪がCK…ちひろかみじょうだったんですけど…忘れてきまして」と卓郎さんが暴露するとすかさずかみじょうさんが全力のてへぺろ顔を作っていた。

 

 

一旦ファイナルを迎えた後で振り返ると、カオスの百年TOUR、9mmの新しい在り方を提示して廻ったツアーなのかな、と思った。

まずはやはり滝さんが全公演フル出演を果たしたこと。札幌が延期になった為2週間のうち5日間のライブ開催。2日連続の日程も2回あった。そんなスケジュールで更に演奏時間はアンコール含め各90分程だったけれど、毎回19曲も演奏している。まだ完全復活、ではないかもしれないけれど軽量のギターという新しい相棒を手に入れ、信頼できるサポートに任せるところは任せて無理をせずにステージに立ちながらもここぞという時にはギターを弾きまくりかつてのように暴れ倒す。MC中には指をほぐすような仕草もされていたが、卓郎さんの言葉にギターで相槌を打ったりもしていた。滝さんがずっとステージにいるワンマンツアーをこんなに早く観られることができたなんて。このスタイルこそ、以前LINE LIVEで滝さん自らが仰っていた「凶悪な程の安全第一」ということか。

 

また、今回のツアーの功労者、サポートギターの為川さん。滝さんの隣でサポートとして堅実に弾きつつも曲のいいところではステージ前方まで出てきてフロアを盛り上げ、更にトラブルの疑いがあった時には為川さんのお陰で見事切り抜けた。この素晴らしいセトリが実現できたのも為川さんの化け物のような演奏技術あってのこと。もちろん9mmメンバーが信頼を置くその人柄も。為川さんにはどれだけ感謝しても足りない。そう思っていた人がどれだけ多かったかは、ライブ中に為川さんを呼ぶたくさんの声がフロアから飛んできたことから窺える。

(今回のツアーには参加しなかった武田さんも、29日には早い時間から物販横で9mmモバイルの宣伝をされていて、ステージに上がらない所でのサポートとして活躍されていた。ライブ中、ふと上を見ると2階席の通路で武田さんが客と全く同じように拳を上げて楽しそうにライブを観ていた。)

 

 

 卓郎さんが、またみんなが集まれる場所を作るから、その時にはまた力を貸してくれ、と言ってくれた。先に書いたが「安心して付いてきて」とも言ってくれた。何もできないただのファンだけれど、卓郎さん達のためならいくらでも力をお貸ししたいといつも思っている。でも実際、力を貸すどころか曲を聴いてライブを観て、力をもらって帰ってきているのはいつだって私達の方だった。来年もきっとこれは変わらないんだろうな。

 

そしてこのツアーで何が一番嬉しかったか。それはリクエストを募ってくれたこと。つまり9mmチームに「この曲が聴きたい!という願いを思いっきりぶつけることができた」ことが何よりも嬉しかった。一時は活動休止まで考えたという窮地を乗り越えた今、9mmとして活動を続けてくれるだけでこんなに嬉しいことは無い。でも心の片隅で、かつてのような毎回セトリが変わるライブやここ数年演奏されていないようなレア曲を聴きたい、という願いは捨てられず、しかし現状を考えるとそれを願うのはまだ早いだろう、そんな我儘を言ってはいけないと思っていたから。それが今回、「この曲が聴きたい!」という願いを思いっきりぶつけることを許されたし、ツアーにてそのリクエストに出来る範囲で全力で応えてくれた。卓郎さんはリクエスト結果について「信頼できる」とまで言ってくれた。私達はなんて幸せなファンなんだろう。

 

 

ところで今回、カオスの百年TOURには各会場で特典としてCDが配布されたが、東京2日目に配布されたCDの4曲目=CD全6枚の最後の曲がScenesだったのは、敢えて狙ってここに収録したのだろうか。勝手ながらそうなんだろうな、と思っている。この曲を締めくくる一節を、来たるべき15周年に向けて、そして図らずも来年の記念すべき日に先延ばしになったカオスの百年TOUR初日・札幌公演に向けて。

「また会おう かならず」

20180928/9mm Parabellum Bullet“カオスの百年TOUR 2018”@Zepp Tokyo

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カオスツアー、いよいよ東京初日。

今回のツアーはどの会場も大小に差はあれど大体同じ作りなので、開演前の様子も全く同じ。フロア前方真ん中には花道、バックドロップのないステージ。

開演までの会場BGM、毎回選曲が違っていてこの日は卓郎さんのソロ曲(ボタンにかけた指先が)やキツネツキ(しかもリリース前の新曲・てんぐです)、その後にはHEREとfolca、とサポートギター陣のバンドの曲が連続で流れ、更に卓郎さんや滝さんの大学の同級生であり、初期9mmとよく対バンしていたQomolangma Tomatoの曲まで流れるというかなり面白い選曲。卓郎さんか、もしくは滝さんの選曲なのだろうか…?などと予想しながら聴いていた。個人的にQomolangma Tomatoは大好きなバンドで、メンバーと繋がりがあるとはいえまさかZeppでチョモが聴けるとは、と大喜びしながら開演を待っていた。

 

ほぼ定刻通りに暗転、Digital Hardcoreが鳴り響く中、バックドロップが下からゆっくり上がってくる。

赤いTシャツの卓郎さん。滝さんは黒のカオスTにキャップを被っている。かみじょうさんは青タイダイT、和彦さんは黒シャツ。為川さんも全身黒い衣装、裾の長い黒シャツを羽織る。

 

 

The Lightning

Mr.Suicide

Wildpitch

Sleepwalk

カルマの花環

Vampiregirl

インフェルノ

21g

Sundome

光の雨が降る夜に

キャンドルの灯を

ホワイトアウト

キャリーオン

marvelous

Talking Machine

太陽が欲しいだけ

sector

 

Termination

Punishment

 

 

今回のツアーの日替わり曲枠である1曲目はThe Lightning、仙台、大阪、名古屋の1曲目は「アルバムの1曲目に収録されている曲」だったがこの日もやはりそうだった。曲が始まる前に卓郎さんが早くも花道に出て来て、そのまま演奏が始まる。間奏では、前半は滝さんが1人でソロを受け持っていたが、後半からは滝さんと為川さんのツインリード(恐らく為川さんが滝さんの上の音を弾いていた)というライブならではのアレンジ。去年のTOUR OF BABELでセトリに入っていたが、滝さんのいるThe Lightningは久々!

 

次はMr.Suicide、照明を浴びたバックドロップの双頭の鷲が紫に染まる。今回のツアー、他に紫を使っている曲は記憶に無かったので、紫の双頭の鷲、というのも何だか新鮮に思える。「流星群の雨になって~」の部分、卓郎さんと滝さんがファルセットで美しいハーモニーを響かせる瞬間、白くて淡い照明がステージに降る。お二人の歌声と相俟ってとても神秘的だった。

 

和彦さんがマイクに向き合い勢いよく始まる、Wildpitch!今のところ毎回必ず入っているが正直この日のWildpitchのステージの様子をほとんど覚えていない。リクエストを募る、と聞いた時に真っ先に頭に浮かんだ曲。赤く染まりながら動き回るメンバーをぼんやり観ながら、今の9mmの演奏で繰り出される大好きな曲の重さとキレに酔いしれながら、音のみに集中して聴いていた。

 

Sleepwalkでは和彦さんが1サビ終了後に花道へ、しばし間を空けて佇み、それから弾き始める。この日は長めに花道に留まり、最後のサビまでそこで弾ききった。和彦さんが花道にいた間、卓郎さんが「む  だ  づ か い…」と歌う瞬間にステージに目を移すと、背後から淡い照明を受けながら繊細に歌う卓郎さん。Mr.Suicideでも同様だったが、歌声が繊細になるとそれに合わせて卓郎さんを照らす照明が淡くなるのが素晴らしい。アウトロに入る前にはかみじょうさんが派手にスティックを回しながらカウントを入れていて、なんて器用なことを…!!と驚かされた。

 

MC、秘密のCDについて、卓郎さんが「終演後に(天井から)降ってきますから、1枚ずつ(頭の上で両手を合わせながら)取ってください」、つまり降ってくるCDを白刃取りのようにキャッチするように、という無茶振りを入れてくる。CDはフライヤーが入っている袋に入れて出口で配られるため、恐らく普段フライヤーを持ち帰らない人が受け取り損ねないように、という配慮から毎回最初のMCで「忘れずに受け取ってください」と言い続けていたが、ここにきて卓郎さんが普通に呼びかけることをやめてふざけ始めたことに意表を突かれつつも面白くて。公演の回数を重ねるとこんな小さいところにも変化が出てくるんだな、と。

そのCDからカルマの花環。もう何度も同じことを言ってしまうがイントロのギターとベースが全員で同じメロディーを重ねて弾き、途中からドラムも同じリズムで入ってくる部分の重厚な音がこちらに襲いかかる迫力。やはり他の曲に比べると各メンバーの動きは控えめか。最後のサビに向かうにつれて滝さんがコーラスをする時に、段々と首元の辺りに力が入って行くような感じに見え、歌声も強く大きくなってゆく。

 

Vampiregirl、赤を基調とした照明がステージを染め上げ、改めて観るとこの人達は本当に真っ赤な照明が似合うな、などと思っていた。キリッとした表情で早口の歌詞をまくし立てる卓郎さん。

そしてインフェルノ。この2曲はどちらもステージが真っ赤に染まる時間が長く、曲の雰囲気もこうやって並べて聴いてみると相性がいいな、という印象。

 

秘密のCDのもう1曲、21gで個人的に好きなところ、間奏からその後歌に続くまでの転調する部分が独特の浮遊感があり卓郎さんの歌声も軽やかに伸びてゆく。淡い青をベースに柔らかく放射状の線を描く白い照明が横から順番に付いたり消えたりする、という演出。

イントロ前のかみじょうさんの真剣な表情がこの日も息を呑む程綺麗だったSundome、イントロでは滝さんが後ろを向いてアンプに向かい合うと微かにノイズを作り、後ろを向いたままじりじりとステージ前方に出て来る、そして弾く瞬間に一気にこちら側にネックを振る!!この時の動きの勢い、「来るぞ…来るぞ…来た!!!」という感じ!この一連の動きが観ていてとても気持ちよく、この日の光景の中でも最も強く記憶に残っている。

 

この辺りだったか、リクエストの話を。「新しい光…3票!」と卓郎さんが発表すると和やかな笑いが巻き起こる。3票、に合わせてかみじょうさんがカウベルを叩き、気の抜けたような効果音を入れていた。それに続いて卓郎さんは「だから、新しい光はやりません!!」と言いながら楽しそうに笑っていた。

そしてリクエスト1位の曲、卓郎さんが「光の雨が降る…“東京”の夜に!!」と叫ぶ!トリプルリードの妖しげで最高に贅沢なイントロは何度聴いても美し過ぎる。ライブだけで聴けるのがもったいないくらい。間奏では滝さんと卓郎さんが同時に花道へ。この、花道に出て来る時の息の合った瞬間も見事、の一言。卓郎さん達が花道にいる時にステージを観ると、和彦さんと為川さんがかみじょうさんの前まで出てきて向かい合って弾いていて、髪で顔が隠れてしまっている和彦さんの表情はよく分からなかったが、為川さんは大きく口を開けてとてもいい笑顔だった。その後、卓郎さんが「命よりも重いものは捨ててくれ」と歌うところ、滝さんが「捨てーてくれー!!」の部分でギターを弾かずに両手を大きく広げる。かつて光の雨がよくセトリに入っていた時にも滝さんは同じように両手を広げて熱唱していた。滝さんのこの仕草も大好きだから、また目の前で観られることが嬉しかった。

 

和彦さんがアップライトに持ち替え、キャンドルの灯を。1サビ後の短いギターソロは為川さんが弾いていたが、その部分に入る前に滝さんが「裕也を見て!」と言わんばかりに為川さんの方を指していた。 また和彦さんがアウトロでベースを回すところ、滝さんがぴょんぴょんと小さくジャンプしてリズムに乗り、その後のリフに備えているように見えた。

暖色のステージが一気に真っ白に染まる、ホワイトアウト。2番の入りで演奏が一際穏やかになるところでは、照明の明るさをぐっと落として、暗くなったフロアの壁にミラーボールが細かい水玉を描き、ステージでは淡い照明が卓郎さんを穏やかに照らす。

 

キャリーオンでは卓郎さんが2番で 「声を聞かせてくれ東京!!」と叫ぶと大歓声が上がる。サビでは滝さんが、かなり高い音域を歌っているはずなのにほぼファルセットを使わず地声で歌っていたような気がする。その声は、卓郎さんと同じ、瞬間によっては卓郎さんよりも大きく聴こえるぐらいの力強さだった。またサビの高揚感のある演奏、ドラムの方に目を移すとかみじょうさんはその中でも意外と冷静な様子で叩いているんだな、とここでも新たな発見。

marvelousのイントロ、拍に合わせてネックを高く上げながら弾く卓郎さん。 アウトロのカオスパートでは、自分が花道の真ん中から何列目というあたりだったためか、アウトロのカオスパートに入る前の一瞬、地鳴りのような音がしてその迫力たるや…その後のカオスパートも真正面から音を受けていた分、その迫力はこの日随一だった。

続くTalking Machineのイントロ、卓郎さんがマラカスを振る時の滝さんの様子は何もしていなかったりペットボトルを振っていたりと日によってかなり違うがこの日は軽くカッティングをしていた。ここで手を休めなくていいほど今日は調子がいいのかな、と勝手に思いながら観ていた。この曲も自分のテンションがかなり上がってしまうためなかなか冷静にステージの様子を観られていないが、「何べんやっても」の部分ではやはり和彦さんと滝さんが同時に跳び上がる。この様子も毎度同じことを言ってしまうけれども、嬉しい光景。

 

次の曲、太陽が欲しいだけ 雨の多かった数日間の中でこの日だけ快晴の空模様だったこと、歌詞通りこの曲が「雨雲を晴らし」たのではないだろうか…そう思いたくなるほど、この日にぴったりだった。太陽のイメージ通り、ステージが真紅に染まる中で卓郎さんに背後からひとつ、太陽のように強い光が当たっていて、それを浴びる卓郎さんの笑顔も太陽のようだった。

本編ラスト、フロント同時に4人が勢いよくネックを上げて轟音を叩きつけるsector! ここでも滝さんは卓郎さんと同じかそれ以上の声量で熱唱していた。

これで本編終了、滝さんと為川さんが退場、卓郎さんと和彦さんは長めにフロアに向かって挨拶。かみじょうさんはいつの間にか退場していた。

 

 

アンコールにて再び出てくる5人。卓郎さんだけ着替えを済ませていた。白のカオスT、よく見ると襟ぐりを切ってある。

「CD降ってきませんでしたねー」と、最初のMCでの自分の発言に乗っかる卓郎さん。

 

アンコール1曲目はTermination、他の公演では本編の中盤、この日キャリーオンを演奏していた枠で入っていた曲をここに持ってきたのは、会場のすぐ隣に大きな観覧車のあるこの会場に合わせて、アンコール1曲目という目立つ場所に持ってきたのだろうか。1サビの大合唱が終わると卓郎さんが「最高!!」と叫ぶ。卓郎さんに東京で、最高!って言ってもらえるなんて、嬉し過ぎる!

最後の曲、静かなイントロが始まる。この日も締めはPunishment、イントロで上手を見ると滝さんと為川さんがくっつくぐらいの至近距離で横並びになり、その距離で時折顔を見合わせながら弾いていたり、途中でネックを僅かに上げた時にふたりとも全く同じタイミングで全く同じ角度だったため完全に動きがシンクロしていた。為川さんと滝さんのチームワークの良さは他の公演でも垣間見えたが、この息ぴったりな様子は本当に見事だった。アウトロでは花道に卓郎さん、滝さん、和彦さん、為川さんが出てきて弾くという、このツアーではお馴染みになりつつある光景。

 

演奏がひと通り終わると真っ先に滝さんが退場。この日は客席に手を振ったりという様子もなく、その背中は少しお疲れの様子にも見えたが、この日も最後まで元気にギターを弾いていたのできっと大丈夫。それに続いて為川さんも退場。

卓郎さんと和彦さんはステージ下手から上手までフロアに丁寧に挨拶、そして花道に出てきてお手振り。途中で卓郎さんが何かを拾うような仕草をしていたが、こちらの位置からはよく見えなかった。最後にかみじょうさん。ランウェイさながらに花道をゆっくりと練り歩き、手にした1本のスティックを、上手の遠くを見ながら力一杯投げ…ると見せかけて下手側にふわりと投げ入れる。演奏中はかみじょうさんだけ花道に出て来れないため、最後にこうして出てきてくれるようになったのが嬉しい。卓郎さんが花道の先で「ありがとうございました!!」と大きく叫び、また最後まで笑顔を振り撒きながら退場、終演。

 

 

どこで入っていたか忘れてしまったこの日のMC。

 

21gの曲紹介だったか、2007年頃にレコーディングまでしたのにその後ずっとアルバムに収録されず、今こうして日の目を見たという話で、2007年当時の音源を今聴くと気恥ずかしいのか、卓郎さんが当時の音源をそのまま公開するのは「顔から血が出る…違う、火が出る(笑)」なんて言ってしまっていた。そんなうっかりがありつつ、音源自体もそんなに恥ずかしいのか…と思うと2007年バージョンが俄然気になる。

 

延期になった札幌公演が来年の3月17日で、3月17日とは9mmの結成記念日の「疑い」がある日です、と卓郎さんが話し出す。何故「疑い」かというと、この日に9mmの4人で初めてスタジオに入った日だから。元々卓郎・滝・かみじょうの3人でバンドを組んでいたが、卓郎さんが和彦さんをベースに誘ったという話。卓郎さんが「ベース、やるよね?」という和彦さんにやんわりと圧をかけるような口調だったのが面白かった。そして3月17日。本当は卓郎・滝・かみじょうの3人でスタジオに入る予定だったが、滝さんがスタジオに行く途中で和彦さんに会い、「捕獲」したのだそう。当時滝さんと和彦さんは服装が似ていて、デニムのカバーオールをよく来ていたためスタジオの窓から見えた人影を卓郎さんが滝さんだと思い込み、「おはよー」と声を掛けたら和彦さんだった、と。

それからこの日のライブ中に、AC 9mmが東京グローブ座でワンマンを行う、という発表もあった。まだ2回しかライブを行っていないAC、早くも?ようやく?東京でワンマンを開催。9mmのライブ予定は今のところ年末のCDJしかないが、その前に楽しみな情報が発表されて嬉しいし、もう待ち遠しい。

 

あとは来年9mmが15周年を迎えるというくだりだったか、卓郎さんが「おれ、来年やりたいことがある」と話し出すので色々予想しながら聴いていると、「“いけるか”Tシャツを作ろうかと思って…」という、斜め上過ぎる一言が。どんなTシャツになるんだろうか、きっと発売されれば買う人は多いだろうし(自分も欲しくなった)、きっとこれは実現するのではないか。いっそのことメンバー全員それぞれTシャツを作ってみてはどうか…。

この日の卓郎さんが特に楽しそうだと思った瞬間。普段フロアから飛んでくる客の言葉や問いかけをあまり拾わない卓郎さんが、この日は「楽しいぞ!!」といった感じの一言が飛んできた時に笑顔で「ワイもやでー」と、聴き慣れない一人称で返していた。こんな言葉が思わず出てくるほど卓郎さんがこの日のライブを楽しんでいたのだと考えると、同じ空間にいた身としてとても嬉しかった。

 

全体的に見て印象に残っているのは、滝さんの目線。自分のいた位置からは人の頭の隙間からちょうど滝さんがよく見えていて、滝さんの力強い眼差しや、卓郎さんのように滝さんもフロアのあちこちをしっかりと見ているんだな…という様子がよく分かった。綺麗な目をしていて、つい滝さんの目に見惚れてしまったほど。

 

 

予想通り、やはりセトリの日替わり枠である1曲目はアルバムの1曲目に収録されているものだった。じゃあ翌日の1曲目はある程度絞られる。帰路に着きながら、ならば明日はLovecall From The Worldが聴きたいな、と思っていた。そして延期になった札幌公演があるとはいえ次がもうファイナル、という寂しさも大きくなっていった。

20180924/9mm Parabellum Bullet“カオスの百年TOUR 2018”@Zepp Nagoya

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カオスツアー4本目。今できる限りの範囲で“セトリが全く予想できない”という、かつての9mmツアーのワクワク感が帰ってきているようなセトリ。

Zepp Nagoyaにも初めて来たが、大箱とはいえ予想よりは小さい会場だった。そのため、ステージとフロアの距離が近いように感じられ、とても観やすい大きさの会場だと思って場内を見回していた。花道やバックドロップの無いステージなど、会場の様子はこれまでと全く同じ。ほぼ定刻に暗転、Digital Hardcoreが鳴り響き、バックドロップが上がってくる。

 

順番に登場する5人。全身黒っぽい衣装、裾の長い黒のシャツを羽織る為川さん、カオス黒Tにキャップの滝さん。卓郎さんはこの日は真っ黒いTシャツ。お馴染みの黒シャツ姿の和彦さん。かみじょうさんはこれまで着ていたタイダイTではなく、卓郎さん同様真っ黒いTシャツ。

 

 

荒地

Mr.Suicide

Wildpitch

Sleepwalk

カルマの花環

Vampiregirl

インフェルノ

21g

Sundome

光の雨が降る夜に

キャンドルの灯を

ホワイトアウト

Termination

marvelous

Talking Machine

太陽が欲しいだけ

sector

 

キャリーオン

Punishment

 

 

今回のツアー、1曲目が日替わりだということに薄々気付いていたので何が来るのか、と構えていると9mmとしては久々のセトリ入りなのではないか?という、荒地。最近だとAC 9mmで披露されていたけれども。この時に卓郎さんはおそらく2階席のあたりを真っ直ぐに観ながら、眉間に力を入れたような鋭い目をしていた。それが、「ああ 誰にも信じてもらえなくてもいいさ」のところで少し目元を緩ませ、表情を和らげていた。

次はMr.Suicide、滝さんが台に乗って威勢良くイントロを弾き始める。ここでも卓郎さんは鋭い眼差しと眼に込めた力を和らげる瞬間、曲の展開に合わせて僅かな表情の違いを見せていて、荒地と同じく卓郎さんの目ばかり見ていた。

 

和彦さんがマイクに向かった時点で何の曲か分かる。シャウトが轟く、Wildpitch!アウトロでは和彦さんが勢いをつけて派手に回っていた。和彦さんの暴れ姿はとても絵になる美しさであるし、この様子を下から観るような角度で目の当たりにしたが、改めてその迫力に目を見張る。

Sleepwalkでは2番に入る前に和彦さんが花道へ。スポットライトを浴びる和彦さん、少し下を向くような姿勢で数秒の間を挟み、ベースを弾き始める。その時の和彦さんを背後から観るような位置にいたので、背中をずっと観ているというのもなかなか貴重な光景だったし、やはり背後から観ていても非常に絵になる。

 

ここで卓郎さんが、CDは終演後に渡します、という案内を。みんな1枚ずつあるから略奪しないように!笑 といった感じのひと言もあった。そして次の曲はそのCDから、カルマの花環。

滝さんが台の上に乗り、イントロを弾き始める。イントロやアウトロのメインのリフが鳴る裏など何度か出てくるが、かみじょうさんが左右のシンバルを順番に叩いていくような箇所があってその時の大きな腕の動き方にとても目を奪われる。間違いなくこの曲の大きな見所のひとつ。

 

Vampiregirlの間奏では滝さんが花道に出てきてソロを弾いていたが、この時の滝さんの暴れっぷりが凄かった!花道を囲む柵にはステージ側に人が乗れるくらいの踏み台みたいな鉄の板が付いていて、そこに上がって上半身を乗り出して、その辺りにいた客に寄りかかってギターを弾くような感じ。それを2回も!その時の滝さんの気迫!!生き生きと動き回る滝さん、この光景を目の当たりにできたのがもう嬉しくて!

滝さんが前屈みになって構える、かみじょうさんの方を見ながらカウントに合わせると炸裂するタッピング、インフェルノ。この曲でタッピングに入る前に必ず同じような姿勢で構えてタイミングを計る、そんな瞬間でさえ、滝さんはかっこいい。

 

またここでMCを。配布されるCDに収録される21gは2006年頃には既に滝さんが作っていたという話や、2007年にDiscommunicationでメジャーデビューした頃(卓郎さんがちょっと戯けて、メイジャーデビュー、という感じで大袈裟に発音していた)にレコーディングしたのに日の目を見なかった、今披露するのが一番喜んでもらえるのではないかというような内容の話を挟み、「21g  2018年ver.」を聴いてくださいという流れで曲に入る。

ここまで早い曲が多い分、ゆったりと歌うような曲調である21gでは卓郎さんの伸び伸びとした歌い方がより目立っていた気がする。サビで一気に明るくなるところでは、為川さんが曲調にぴったりの晴れ晴れとした笑顔全開で弾いていて、更に歌詞を口ずさみながら楽しそうにしていた。

 

僅かな間を空けてかみじょうさんがハットを刻み始める。仙台や大阪と同じ流れでSundome、間奏のソロは滝さんと為川さんがユニゾン状態で弾いているらしく、終盤の2拍だけは音源通りに弾く為川さんの裏で滝さんが若干変えて弾いているため、この部分だけ音がハモる、ライブならではの瞬間。

 

ツアー開催にあたりリクエストを募った話で、仙台と大阪では新しい光は2票しか入っていなかったと言ってきた卓郎さん。しかし前日の夜に“文献”を見返したところ何と…新しい光は3票だったという事実が発表される。Black Market Bluesは2票で合っていたようだ。BMBについては「MステのBMBを観てファンになったという声も聴いているのに、2票!」とのこと。

その流れで次の曲はリクエストでぶっちぎりの1位だったこの曲、光の雨が降る夜に!「光の雨が降る“名古屋の”夜に!!」と卓郎さんが叫び、一際明るく照らされたかみじょうさんが繰り出す音から曲が始まる。「スローモーション 目を伏せたら~」の部分では、カッティングを為川さんに任せている滝さんが飛び道具のような不思議な音を鳴らして演奏に煌めきを足していた。アウトロでは滝さんと卓郎さんが一緒に花道に出てきて、背中合わせのような配置でツインリードを弾いていた。花道の先で背中合わせに立ってスポットライトを浴びるおふたりの勇姿…!!

 

和彦さんがアップライトを手にするとすかさず大歓声が起こる、キャンドルの灯を。やはりここは和彦さんをずっと観ていた。軽快に弦を弾いてゆく美しい手元、最後にアップライトを回す見せ場まで。

ホワイトアウトのイントロやアウトロ、あの流麗なソロを弾く滝さんは完全に曲に入り込んでいるような、文字通り“顔で弾いている”というくらいの、“熱演”と表したくなるような表情だった。この日もフロア天井にミラーボールがあったので、壁に控えめな雪景色を描く。

 

Termination、1サビで言わずもがなの大合唱が巻き起こり、サビが終わると卓郎さんがフロアに向かって「美しい!!」と叫んだのがフロアにいたこちらにとって嬉しい限り。間奏、名古屋では為川さんに任せていたがこの日は滝さんのソロが復活!!その代わりに為川さんは終盤で和彦さんと共に息の合った大ジャンプを披露!

 

marvelousで轟音爆音をこれでもかと叩きつけ、Talking Machineでは卓郎さんがマラカスを振り出すと滝さんも持っていたペットボトルを振り始め、卓郎さんが客をジャンプさせる瞬間には滝さんがペットボトルを宙に投げる。惜しくもキャッチは失敗、でも楽しそうな滝さん!卓郎さんと笑顔で向かい合う場面もあった。marvelousからのトーキンという大好きな流れで、自分のテンションがかなり上がっていたためこの辺りの記憶は曖昧ではあるけれど、「何べんやっても」の後に和彦さんと滝さんが高く跳んだ瞬間はしっかりと目に焼き付けた。

 

次の曲は今回のツアーで初のセトリ入りとなった、太陽が欲しいだけ!サビではコーラスのためにマイクから離れられない滝さんの横で、為川さんが生き生きと動き回っていたが、本当に楽しそうにギターを弾いていたので、ステージ端の方だけでなくもっと真ん中まで来てくれたらいいのにと本気で思った。曲の途中で両腕を目一杯広げる卓郎さんの笑顔が、さながら太陽のようだった。

 

本編最後の曲、sectorはこの日もライブアレンジのイントロはなく、音源通りに始まる。 フロントの4人が一斉にネックを上げてそのまま三連符を叩きつける。この瞬間の圧倒的なかっこよさ!!

アウトロではここまでで一番の激暴れといった感じの和彦さん、滝さん、為川さん。片や対照的に冷静な表情のままにも見えたかみじょうさん。この対比が9mmらしいな、と安心したような、嬉しい気持ちになりながら観ていた。

 

sectorが終わると滝さんはフロアに向かって手を振るように、被っていたキャップを大きく振りながら退場。それに為川さんが続く。卓郎さんと和彦さんはステージの端まで、また花道にふたりで出てきて長めに挨拶をしてから退場。卓郎さんと和彦さんが花道でお手振りをしている間、ステージ上ではかみじょうさんが何故か卓郎さんの水を手に取り、勝手に飲んでいた。結構飲んでた。

 

 

しばしの間を挟み、アンコールで再び5人が登場。全員本編と同じ服装。

話の流れで卓郎さんが為川さんを「スーパーサポーター為川裕也!」と紹介すると為川さんは腕を広げて素敵な笑顔で挨拶。

続いて「スーパーギタリスト滝善充!」と、隣の滝さんを紹介、瞬間、大歓声。

次は…?と思っていると左を見て「うちのベーシスト!中村和彦」と紹介、ゆるい紹介につい笑ってしまう和彦さん。からの、派手なスラップを披露!

と来れば最後は…しかし段々雑になり、「ドラムスちひろかみじょう!」一番さらっと紹介されてしまうかみじょうさん。 冷静な表情でここまでの流れを見ていたかみじょうさん、表情を崩さぬまま少しだけドラムを叩いてみせる。最後にもっとさらっと「ボーカル、おれ!」と言って自身が挨拶。

 

アンコール1曲目、キャリーオンでは卓郎さんが「声を聞かせてくれ名古屋!!」と叫ぶと、しっかりと大歓声が返ってくる。卓郎さんがこのパターンの煽りを入れてきたのはこの日が初めてだった。今後はこの卓郎さんの呼び掛けが、ツアーが終わった後も色々な場所で聴けるかもしれない。

 

そして最後の曲、Punishmentでは間奏でフロント4人が花道へ!!自分の観ていた場所の近くには為川さんが来てくれて、その時の為川さんは周りの客としっかり目を合わせるようにフロアを見、とびきりの笑顔を振り撒いていた。為川さんの魅力は驚くべき演奏力の高さだけでなく、こんなにも表情豊かなところ。本当にいいギタリストが入ってくれた。滝さんも最後の最後まで元気そうに動き回っていて、普段なら演奏中に落としたキャップをすぐ拾って被り直すが、花道に出る直前にキャップを振り落しても構わず弾き続け、ステージに戻った時にスタッフさんに被せてもらっていた。

 

演奏がすべて終わると、先程と同じように滝さんはキャップを取って大きく振りながら退場。為川さんも早めに退場してしまう。卓郎さんと和彦さんはまずステージ前方ギリギリまで出てきて客をしっかり見るようにフロアのあちこちに目を遣り、卓郎さんは前の客を順番に指差してみたりも。それが終わると花道に出てきて2階席にも視線を向けたりお手振りをしてゆく。

その途中でスティックを2本持ったかみじょうさんが花道に出てきて、フロアに向かって投げる。仙台と大阪ではフロアまで届かず投げ直していたが、この日は2本とも一発でフロアへ。その後気が付いたら花道で戯けた仕草のかみじょうさんのお尻を卓郎さんが叩いてみせる、というよく分からないがおふたりとも楽しそう、という状況になっていた。かみじょうさんは退場直前、マイク通して何か言っていたようだけれどよく聞き取れず…。

最後の最後まで笑顔を振り撒く卓郎さんが退場し、終演。

 

 

どこで入っていたか失念してしまったが記憶に残っている場面で、卓郎さんが花道に出る際、自らスマートな仕草でシールドをさばきながら出てきて、ステージに戻った時にまたシールドを一振りして整えていたのを、綺麗な所作だと思わず見惚れていた。

また別の曲では、花道に出ていった滝さんを目で追いながら、滝さんに合わせるようにそちらに笑顔を向けて弾く為川さんの様子がとても記憶に残っている。

 

序盤でも同じことを書いているが、自分のいた位置は卓郎さん達が花道の先端まで出ていくと、それを後ろから観るような角度の場所だった。卓郎さんや滝さん、和彦さんが弾いている様子を割と長めに後ろから観ていられるというのはなかなか珍しいのでとても面白かった。それ以上に、卓郎さんも滝さんも和彦さんも、スポットライトを浴びて花道に立っていた姿、その背中があまりにも頼もしくて、この光景を目の当たりにし記憶に焼き付けることができた喜びを噛みしめている。何年もずっと憧れ続けている人達の背中なのだから。

 

この日は滝さんがものすごい運動量を叩き出していた。スイッチが入ったように花道で暴れ回り客の上に乗り出していたVampiregirlもそうだったし、ライブ中何度も勢いよく一回転してみせたり、ネックを大きく振りかぶってみたり。

2日連続のワンマン公演だったにも関わらず元気いっぱいの滝さんの姿が、本当に本当に、嬉しかった。

 

終盤のMCだったか、卓郎さんが9mmが来年で結成15年になること、「もちろん15年ずっと同じ人が観に来ている訳でもないと思うし、おれたちも同じ人間ではないかもしれない…何言ってんだろ笑」と自分の発言に自分でつっこみを入れつつ、違う人間=細胞が入れ替わっているから、と続けていた。フィジカル面だけでなく本当は15年間で考え方や物の見方といった内面も変わっているというようなことを言いたかったのかな、と勝手に想像しながら聞いていると、卓郎さんがこれからもよろしく!と。来年また名古屋に来る、ようなことも匂わせていたし、きっと来年も何らかの形でツアーが開催されるのかもしれない。9mmは引き続き進むことだけを考えているんだなと思うと堪らなく嬉しくて、むしろよろしくお願いしますと言いたいのはこちらの方です、卓郎さん。

 

セトリに関してはやはり大枠は同じで、日替わり曲を挟むという流れのようで。Wildpitch確定セトリなんて夢のようなセトリ…!

そして1曲目を毎公演変えていること、そこに入っている曲が仙台では「生命のワルツ」、大阪では「Psychopolis」、そして名古屋では「荒地」だった。つまり全て“アルバムの1曲目に収録されている曲”ということになる。名古屋で気付いてはっとしたが、この規則性は狙ってやっているのか、それとも偶然なのか。となると残る3公演の1曲目は…と想像が膨らむ。もしかしたらそう見せかけて斜め上の選曲があるかもしれない。

 

大枠が同じセトリでもこのように予測不能の選曲が含まれている。単純極まりない感想だけれども、この一言に尽きる。このツアー、本当に楽し過ぎる!!