最後の駅の向こう

何でもすぐ忘れる人の特に記憶に残しておきたいライブの簡易レポートと趣味のレビューの予定。あくまで予定。

20170702/9mm Parabellum Bullet “TOUR OF BABEL Ⅱ”@昭和女子大学 人見記念講堂 簡易レポート

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神奈川、神戸、名古屋を回った短いツアーを経て、モバイル会員限定ライブという位置付けで開催された公演。
9mmモバイル会員と、非会員でも「BABEL」購入者のみが申し込めた、すなわち「9mmが好き」という人たちの中でも特にその思いが強い人たちだけが集まる公演という事でセトリや演出にはツアー以上に期待していました。
また、この公演だけサポートに9mmの盟友・石毛輝さん(the telephoneslovefilm)が参加、更に昨年11月の豊洲PITで行われた公演を最後に9mmとしてのライブ活動のみお休みしていた滝さんが久々に9mmのライブに出演することが事前に発表され、特別なライブになることは間違いなしの公演。
 
 
 余談ですがツアー3公演に続きこの日の座席も上手。結局全て上手のしかも端の方から観ることとなりました。
なのでステージの詳しい構造がよく見えず、後方のサポート陣のスペースが一段高くなっているだけではなくてその真ん中に階段が設置されていたことを、全公演終了後に知るという。(ドラムセットに隠れて見えなかった)ステージ床部分がどうなっていたのかも、後々写真で知りました。
 
 
 
ステージに幕は無く、BABEL仕様のバックドロップが掲げられている。
ベルセルク」ガッツ役・岩永さんが担当する、ツアーと同様のアナウンスが流れ、しばらくして会場が暗転。
 
 
 
サクリファイス
The Revolutionary
Story of Glory
The Lightning
眠り姫
Lost!!
光の雨が降る夜に
キャンドルの灯を
バベルのこどもたち
I.C.R.A(サポート:為川・石毛)
Supernova(サポート:石毛)
Monkey Discooooooo(サポート:石毛)
それから
カモメ
ガラスの街のアリス
Everyone is fighting on this stage of lonely
ハートに火をつけて
Talking Machine
Punishment
 
 
新しい光
 
 
※本編セットリストで特記の無い曲はサポート:武田将幸さん・為川裕也さん
 
 
 
 
客電が落ちると、これまでの公演とは違い、普段通りのSE「Digital Hardcore」が流れ始め、もうここから“TOUR OF BABEL”とは全く違う公演なのだという事が分かる。
 
全員定位置に着き、卓郎さんが弾き始めたのはサクリファイス…?だけど何だか様子が違う。と、演奏を止める卓郎さん。どうやらいきなりミスしてしまった様子。
 
すぐさま仕切り直してサクリファイス、続いてインフェルノ。ベルセルクメドレーですね。次のThe Revolutionaryまではツアーの“OUTSIDE OF BABEL”から切り取ってきたような流れ。The Revolutionary間奏でまた和彦さんがかみじょうさんのところに駆け寄って、顔を見合わせて演奏する。
 
 
次、ここでStory of Gloryが入る。ツアーを回り、各地で今の9mmの頼もしさを目の当たりにしたあとだけに、歌詞通りの“無敵”感が増していた。
 
The Lightningの間奏では武田さんと為川さんがリフを4小節ずつ交互に弾く。
 
火の鳥はやはり原曲の半音下げで演奏され、次いで眠り姫というBABELとは逆の曲順。チューニング同じだから火の鳥の次眠り姫かな、と思ったら当たり。
 
Lost!!では予告通り、ステージにMVに出演されているダンサーのおふたりが登場。途中からいきなり他のダンサーさん達が勢いよく客席の通路を駆け抜け登場。通路が近かったこと、完全に意識がステージに向いていたので何事か!?とびっくりしてしまいました。ここではメンバーをほとんど観ず、ずっとダンサーさん達を観ていた。
 
(この後のMCで和彦さんがダンサーさんたちのことを「Lost!!ガールズ」と名付けたと卓郎さんが言うと思い切り首を横に振る和彦さん、「Lost!!ダンサーズ」だったっけ…?と言い直す卓郎さん、というやりとりがどこかであった)
 
 
あまりにも久し振りで思わずイントロで歓声、を通り越して悲鳴を上げてしまった光の雨が降る夜に、イントロや曲間のツインリードはギター3人ということでトリプルリードのアレンジに。こんな贅沢なアレンジが聴けたの、今回限りかもしれません。
 
和彦さんがアップライトに持ち替えてキャンドル。暗転の中、楽器を持ち換える和彦さんの姿だけでちらほらと歓声が上がる。
 
キャンドル からバベルのこどもたち  への流れ、あんなに優しい言葉のあたたかい曲からいきなり地獄に突き落とされたかのような落差が衝撃的で イントロの数小節で場の空気を一気に塗り替えるあの曲の凄さと存在感を、セトリがBABELの曲順でなくなったからこそまざまざと思い知らされた。
 
 
ここでMCの間にいつの間にか退場していた武田さん。
武田さんに代わり、「バベルのおともだち」こと石毛さんが登場。
石毛さんが登場すると武田さんが立っていた場所へ。
 
I.C.R.Aでは間奏で卓郎さんの隣にやってきた石毛さん、今までは音源で流していたタッピングを演奏!!卓郎さんの横あたりに出てきて弾いてらしたのでこれ生演奏で合ってますよね?石毛さん、あれを完コピとは…すごい…!!
 
為川さんも退場し、4人編成で演奏されたのは石毛さん曰く「思い出の曲」だというSupernova 
石毛さんが参加するなら、レコーディングでテレフォンズメンバーが参加していた「Grasshopper」でもやってくれるのではと勝手に予想をしていたのでこの選曲は意外だった。今思えばテレフォンズ、VAMPIRE EMPIREツアーでも対バンしてましたね。
 
ミラーボールが徐に降りてきたので、まさか石毛さんとホワイトアウトやらないだろうし、何やるんだろう、もしや…と思っているとまさかのMonkey Discooooooo!!
本当にまさか、ここで聴けてしまうとは。
9mmがテレフォンズのトリビュートでカバーしていた曲ですが、ボーカルが石毛さんということで原曲キーでの演奏。
石毛さんがソロを弾くところは残念ながら見えませんでした…
折角のホール公演だし、BABELの曲はじっくりと聴きたいものが多いため、そんなに手も上げず体も余り動かすことなくここまで観ていましたが、この曲が来てしまってはもう踊るしかない。
 
石毛さんの出番はここまで。
やはり9mmの曲は難しいようで「テンポを50くらい落として練習していた」という。
Monkey Discooooooo演奏前に卓郎さんから振られ、石毛さんが
「いけるかーーーー!!!!」と叫んで客を煽る場面もあった(石毛さんらしい良い声の、流石のハイトーンボイスだった)
 
9mmの曲を弾く石毛さんも、そんな石毛さんと一緒に演奏する9mmメンバーも、本当に楽しそうだった。石毛さん、また9mmのサポートやってくれないだろうか。あの楽しそうな様を、また観たい。
 
 
ツアーで、各会場での照明の違いが一番はっきりと出ていたホワイトアウト、最初は無数の細い線が放射状に伸びてゆく照明、途中からはミラーボールがまた降りてきて雪景色のような照明に。
 
ホワイトアウト からのそれから もツアーと同じ流れ。美しい真っ白な世界から重苦しい空気へ、一瞬で変わる様が見事。そして今回の公演でも歌劇のような仕草を見せながら歌う卓郎さん
 
 
ダンサーさんの出演が発表されたことでセトリ入りがほぼ確定していたカモメでは、女性のダンサーさんがひとりで再度登場しMVのように踊る。ダンスに関しては全く知識がないのですが、ひとのからだ一つであんなに美しいものを作り出せるなんて、本当に素晴らしいな、と。この曲もLost!!同様、ほぼダンサーさんを食い入るように観ていました。
 
 
ハートに火をつけて では卓郎さんがギターを置いてハンドマイクに持ち替え楽しそうにステップを踏みながら歌い、間奏でメンバー紹介に入る。
 
ここで武田さん、為川さんが順番に紹介され(武田さんには「モバイル会員の人~?」と呼びかけて手を上げさせる、為川さんのことは「最近モバイル会員に入った」などと紹介)、ソロ回しを披露。するとここで石毛さんもステージに呼ばれると和彦さんの真似?カニ歩きをしながら登場、そして石毛さんもソロを披露。
 
和彦さんの紹介では和彦の紙はどこまで伸びるのか、ベースの弦くらい伸ばすそうです!というような事を言い、ここ最近また伸びてきた髪をいじる。
 
かみじょうさんの紹介中、まだ紹介が続いているのにソロに入ろうとするかみじょうさんを「勝手に始めちゃダメ」と止める卓郎さん。いつもよりスティック回しを多めに…などとちょうど言われている時にスティックを落としてしまう場面も。
 
かみじょうさんのソロの時に、他のメンバー全員(?自分のところからは卓郎さんと和彦さんしか見えず)がドラムセットの横に正座してかみじょうさんを見守り、卓郎さんに至っては手拍子までしながら観ていて、微笑ましいというか、さっきまで見せていた空間を支配する程の存在感を放っていたボカリストの姿とはまるで別人のような可愛らしさを見せていて、観ているこちらの頬が思わず緩む。
 
最後、卓郎さんを紹介するのはもちろん和彦さん。卓郎さんが1曲目、サクリファイスのイントロでやらかしてしまったことをいじるが、自分も危ないところがあったから許す、と笑いをとりつつ卓郎さんをフォローするような優しさを見せる。
 
 
終盤、卓郎さんがマラカスを手に取り…といえばもちろんTalking Machine!!
ツアーでは3ヶ所どこのセトリにも入っていませんでした。しかし今年のツアー以外のライブではほぼセトリ入りしていただけに、サポート陣も思い思いに動き回る。
 
今回の公演でも本編ラストを飾った5人編成での圧巻のPunishmentでは金テープが舞う。実は座っていた場所柄、発射台らしき筒が置いてあることに開演前から気付いてしまったのでいつ発射されるんだろ…と思っていたらこのタイミングだったという。
トーキン→Punishmentという、少し前まで9mmライブ終盤の大定番だった流れで観られる嬉しさ
 
 
 
 
 
結局、滝さんが出ないまま本編が終わり、アンコール待ち。
いつもより長く感じられたのは自分がそわそわしていたからか。
 
滝さんの機材が卓郎さんとかみじょうさんの間に置かれ、いつものようにサウンドチェックが始まる。それだけで、ああ、滝さんの音だ…と慣れ親しんだ音に安心する。
 
 
客電が落ち、メンバー登場か…と思いきやここでSE「Digital Hardcore」が再び流れる。
 
卓郎さん、和彦さん、かみじょうさんが登場…そして最後に滝さん。
 
ものすごい大歓声の中、4人が横一列に並ぶ。
 
 
どの曲をやるのか…と息を呑んでステージを観ていると奏でられたのは、「ロング・グッドバイ」のけたたましいタッピングの音。生き生きとタッピングを始めた滝さんにいきなり驚かされる。
 
 
新しい光 の方だったと思うが、滝さんがステージの下手から上手まで走っていたり、ステージの前まで出てきて両手を上げて煽ったり、壇の上?からジャンプしたり、ギターのネックを思い切り振り回していたり…とこれまた生き生きとした暴れっぷりで、去年の半分はあまり動けない状態だったし、それでなくてもここしばらくは暴れるよりもお立ち台の上でソロを弾いていることが多い、というような印象の方が強かったのでここまでひたすら暴れまくる滝さんは何だか久し振りな気がして、それがまた嬉しかった。
 
 
この日最後の曲にして間違いなくこの公演のハイライトをかっさらっていったであろう場面は、新しい光 のラスト、アウトロの最後の一音を出した瞬間、BABEL仕様のバックドロップに被さるようにいつものバックドロップが勢いよく落ちてきたこと。
まるで「おれたちが9mm Parabellum Bulletだ!!!」と言わんばかりの光景に見えた。完璧、の一言に尽きる演出だった。
 
 
この瞬間、この光景に胸を打たれなかった人が、果たしてその場にいただろうか。
 
 
 
 
曲が終わってしまうと、いつものように、真っ先にステージから退場する滝さん。すぐ引っ込んでしまったのが少し寂しくもあり、でもこれが普段通りの滝さんだよなぁ、と嬉しくもあり。
すまし顔で、スティックでジャグリングしつつ客席に投げ入れ、退場するかみじょうさん。
下手、上手、真ん中と、客席全体を見渡し挨拶をする和彦さんと卓郎さん。これも普段通りの9mm。
 
 
 
滝さんの出番は2曲。正直、予想よりも少なかった。
でも、ステージに立っている時間が少ない分、その短い中で全力を出し切った、そんな暴れっぷりだった。
 
 
満を持して久々にステージ上に揃った9mmメンバーが、ステージ前列に4人で並んだ瞬間にあまりの嬉しさに感極まることを抑えきれなかった。
かみじょうさんが前列へ出てくるという、今回のツアーの編成はこの為の伏線だったのではないか、とさえ思う。
 
 
 
9mm Parabellum Bulletの4人がステージ上で横一列に並んでいるだけで、
 
「僕には君がいれば何もいらなかった」と歌う卓郎さんの横で滝さんがギターを弾いているだけで、もうそれだけでよかった。
 
横一列に並んだ9mmの4人の姿は正に「おれたちは今夜無敵なんだ」を体現していた。
 
 
 
 
この日のライブの途中で、昨年のツアーで中止になってしまった公演の場所にZepp Tokyoを加えた“BABEL on Life Line”というツアーを開催することが発表されました。
完全に予想外だった、今年2本目のツアーの発表。
今の形の編成になってからも、上半期は他バンドのツアーや各種イベント・フェスに出まくり、短いながらもツアー1本を完遂した9mmが、引き続き下半期もフェスやイベントに出ながらまたツアーをやるという(しかもTOUR OF BABELより長い)ことで、つまり9mmの活動はこのままペースを一切緩めることなく続くのだということで。
 
 
滝さんが一瞬でも9mmのメンバーとして、ステージに帰ってきたことが言葉ではとても言い表せないほど、嬉しかった。
 
それ以上に卓郎さんが言っていた「どんな形でも9mmを感じられるようなバンドとして」これからもやっていく、という言葉が何よりも嬉しかった。
 
 
“TOUR OF BABEL”と“TOUR OF BABEL Ⅱ”で、9mmは終わらない、これからもバンドを続けてゆく、という9mmの意志を改めて目の当たりにすることとなりました。
9mmがどんな形であれ、9mmを続けるのならば、こちらも全力で9mmを応援するまでです。
 
9mmがこれからもずっと、ステージに奇跡を刻み続けることを願って。